シンガポールGPで過去4勝を挙げているメルセデスのルイス・ハミルトンは、チームのハイダウンフォース仕様のパッケージが上手く機能するはずだと考えている。

 各チームがローダウンフォース仕様のマシンを持ち込んだ前戦イタリアGPでは苦しんだメルセデスだが、今季は低速のサーキットでは強さを見せている。

 7月にハンガロリンクで行なわれたハンガリーGPではハミルトンがポールポジションを獲得しており、ここでもメルセデスの強みが発揮された。

「ここ(モンツァ)は僕らにとって最悪のレースだったかもしれないね」とハミルトンは言う。

「シンガポールはハイダウンフォースが必要とされるサーキットだし、ハイダウンフォース仕様のウイングを装着すれば、全体的にもう少し良くなる。ここほど悪くない。僕が正しいことを願うよ」

 チーム代表であるトト・ウルフもハミルトンの意見に賛同し、メルセデスはシンガポールGPでは「最大限の結果を出す必要がある」と語った。

 一方、迎え撃つレッドブルのマックス・フェルスタッペンとセルジオ・ペレスは、今季はここまで全戦全勝と圧倒的な強さを誇っているものの、この市街地レースでは厳しいレースを強いられる可能性があると示唆している。

 シンガポールGPでは過去未勝利のフェルスタッペンは、RB19にとって最適のサーキットではないと考えている。

「僕らにとっては、少し難しいサーキットだと思う」

「でも様子を見てみよう。ベストを尽くすし、もちろんまた勝てるように頑張るつもりだ。ただ、僕らにとって最強の週末にはならないだろうね」

 今季カレンダー序盤、市街地サーキットで強さを見せたペレスも、レッドブルにとって難しい週末になるかもしれないと認めている。

「僕もマックスと同じ意見で、基本的に何かが起こってもおかしくない週末になると思う」

「僕らにとって力強い土曜日になることを願っている。フロントロウからスタートしなければ、優勝を狙える可能性は低いからね。昨年と同じことが繰り返せることを願っている」

 なおアストンマーチンも今季、低速コースで強さを発揮してきた。

 ただ、2008年と2010年のシンガポールGPを制したフェルナンド・アロンソは、アストンマーチンでの初勝利の可能性は低いと考えている。

「シンガポールはモンツァより良いのは確かだ」とアロンソは言う。

「でもレースで勝てるか? 僕らはそれがどれだけ大変かを知っている。レッドブルはいつもレースで傑出しているからね。どうなるか見てみよう」

「過去2回の市街地サーキットでは、モナコではエステバン(オコン/アルピーヌ)が予選と決勝で3位を獲得し、バクーではルクレールがポールポジションを獲得してフェラーリが圧倒的な強さを見せた。シンガポールでどうなるか見てみよう」