ベッテル、久しぶりの愛機ドライブに「沢山の思い出が蘇ってきた!」角田裕毅はニュル初走行もレース参戦に意欲見せる
昨年限りで現役を退いたベッテルが今回ドライブしたのは、自身が2011年に2度目のドライバーズタイトルを制したRB7。カーボンニュートラル燃料を使用して、“グリーン・ヘル”の70以上のコーナーを駆け抜けた。
「マシンに乗り込むと、沢山の思い出が蘇ってきた。時空の狭間にいたような気分だったよ!」
ベッテルはそう感想を述べた。
「大きなサーキットに出て、自分に合ったやり方で走るのはとても楽しい。カーボンニュートラル燃料で走ったことも含めて、今回はある意味全てが調和していた」
「モータースポーツに僕は最大の情熱を注いでいて、これからも存続してほしい。合成燃料も製造できるし、代替燃料も使うことができる。何かしなきゃいけないと僕ら全員が認知することが重要だ」
「そして素晴らしいのは、(従来の燃料を使用した時と)マシンに何の違いも感じないことで、合成燃料で走っても同じような喜びを得られるということだ」
ベッテルはカーボンニュートラル燃料の推進に関する活動を行なっており、今年はグッドウッドで行なわれたフェスティバル・オブ・スピードでは、自身が所有するウイリアムズFW14BとマクラーレンMP4/8を走らせた。
また、この日の主役はベッテルだけではない。アルファタウリの角田裕毅もホンダNSX GT-3 Evoのステアリングを握り、ノルドシュライフェを走った。
角田としては箱車のレーシングカーに乗るのも、ノルドシュライフェを走るのも初体験だったが、「レースで走りたい」と思うほどに気に入ったようだ。
「このサーキットは他と比べ物にならないくらいです」と角田は言う。
「上ったり、下ったり、狭いところも沢山ありましたし、芝生まで行ってしまったらすぐにウォールがあります」
「今までシミュレータでしか走ったことはありませんでしたが、ここでレースしてみたいですね! 忘れられない体験になると思います」
なおベッテルや角田の他にも、この日のレッドブル・フォーミュラ・ニュルブルクリンクにはデビッド・クルサードやラルフ・シューマッハー、ヨス・フェルスタッペンら元F1ドライバーも参加。クルサードは左手の骨折で療養中のダニエル・リカルドの代役を務め、ニキ・ラウダの息子マティアスもフェラーリ312を走らせた。