レッドブルのマックス・フェルスタッペンの独走が止まらない中、ライバルのフェラーリチーム代表は、”2年間ノーミス”を続けているフェルスタッペンは素晴らしいと称賛している。

 フェルスタッペンは先日行なわれた第14戦イタリアGPを勝利し、セバスチャン・ベッテルの9連勝を超え、歴代最長となる10連勝を達成した。

 前人未到の記録を打ち立てているフェルスタッペン。しかし、フェラーリのフレデリック・バスール代表はこの記録よりも、フェルスタッペンの見せる”安定感”の方が印象的だと語っており、この2シーズンでフェルスタッペンがノーミスだと称賛した。

「何が印象的かと言えば、それは間違いなく彼らが常に素晴らしいペースを示していることだ」

「モンツァ(のような高速コース)からモナコのようなコースまで、あらゆる面をカバーしてパフォーマンスを発揮している。これは印象的なことだ」

「ただ個人的に最も印象的なのは、マックスだと思う。この(連勝中の)10レースの話だけではなく、過去2年間についてだ。彼は1つもミスを犯さなかったと思う」

「他チームに対して余裕がある時には、ミスをしない方が簡単だ。しかしその状況にあったとしても、彼は非常にうまく状況に対処できている」

 そう語るバスール代表は、イタリアGPでの走りも例にさらにこう付け加えている。

「彼はカルロス(サインツJr.)にある程度プレッシャーをかけていたが、決して過度なモノではなかった」

「リスクを冒していなかったし、自分とペース差があることも理解していて、自信もあったはずだ。最初のスティントの間で(オーバーテイクが)無理なら、ピットストップ周辺になるだろうとね」

「私としても、10周以降はマックスとの戦いにあまり自信はなかった。彼のペースは速かったし、彼らは(タイヤの)デグラデーションもなかったんだ。かなり難しいだろうと思っていた」

「だが全体的に見て、最も印象的だったのは、こういったレースで彼は2シーズンにわたってひとつもミスを犯していない。途方も無いことだ」

 フェラーリはイタリアGPでレッドブルに勝つ可能性を最大限高めるために、新しいエンジンと低ダウンフォースパッケージを持ち込んだ。ただ、前述のようにフェルスタッペンには敵わなかった。

 レッドブルを倒す事はできるのか? そう訊かれたバスール代表は「ああした週末を経て、それほど遠くはないと言える」と答え、さらにこう続けた。

「おそらく週末の間のペースでは差は0.1~0.2秒で、それ以上前ではなかった。しかしそれが現状だ。彼らはまだ前にいるし、ミスもしなかった」

「マックスにプレッシャーをかけたり、戦いに巻き込めばミスも犯すかもしれないと考えていたんだ。ただ、そうはならなかった。またトライしてみよう」

「レッドブルのふたりに近づくために、もう少しパフォーマンスがいる。それがベストな戦い方で、そうすればもう少し彼らにプレッシャーをかけることもできるだろう」