レッドブルは、高いダウンフォースが要求されるF1シンガポールGPに向けて、マシンのアップデートを実施。リヤウイングもその一部だ。

 この新ウイングには、アルピーヌやアルファタウリ、マクラーレンがすでに数レース前から使用しているウイングと近いアイデアが採用されている。

 アップデートによって、リヤウイングの翼端部分はエンドプレートから切り離されたような形状となっている。フラップなどのアッパーセクションは、メインプレーンに取り付けられた金属製のブラケットにより固定されている。

 エンドプレートと切り離された事によって、フラップが実質的に横方向に延長されただけでなく、フラップの翼端部で生まれる渦流の形成の仕方も変わるだろう。

 これにより、フラップのデザインは言うまでもなく、エンドプレートやそのカットアウト部分のデザインにも影響が及ぶだろう。ダウンフォースや空気抵抗を含めた、バランスをレッドブルは見直さなければならないはずだ。

 レッドブルはFIAに提出した書類でウイングのアップデートについて説明。他チームのアイデアを採り入れたと明かした。

「ライバルチームのデザインからヒントを得て、フラップエレメントのエンドプレートへのカールを修正した」

「このアッパーウイングの特別な設計において、このエレメントはより多くの局所的な荷重を生む」

 なお、レッドブルがシンガポールに持ち込んだアップデートはリヤウイングだけでなく、フロアエッジにも手を加えている。 フロアエッジウイングの前方部分の角度を変更し、より効率よく気流のエネルギーを活用することを目指したという。

「気流のエネルギーを利用するため、フロアエッジウイングの前方部分により多くのキャンバーが付けられ、フロアアセンブリのこの部分からより多くの局所的な荷重を得られるようにした」