F1第16戦シンガポールGPのフリー走行3回目は、フェラーリのカルロス・サインツJr.がトップタイムをマークした。

 舞台となるマリーナベイ市街地サーキットは、FP3開始時点で気温31度、路面温度39度というコンディション。現地時間17時30分からのセッションということで、まだ日も沈まぬ中での走行となった。

 60分のセッションがスタートすると、まずはアルファロメオ勢がソフトタイヤでコースイン。その後、フェラーリ勢やレッドブル勢はミディアムタイヤで走り出した。

 セッション開始から10分のところでトップに立ったのはマックス・フェルスタッペン(レッドブル)で1分34秒402をマーク。2番手に続いたサインツJr.に0.6秒差をつけたが、セルジオ・ペレス(レッドブル)は金曜日から引き続きリヤが不安定だと訴えており、レッドブルが初日に苦しんだマシンバランスの問題は完全には解決に至っていないようだ。

 その後はフェルスタッペンとサインツJr.、ソフトタイヤを履くメルセデスのジョージ・ラッセルがトップタイムを塗り替え合う展開。セッション折返しの時点では1分32秒883を記録したラッセルがトップに立ち、同じくソフトタイヤを履くチームメイトのルイス・ハミルトンが2番手に続いた。

 徐々に西日が強くなってくるが、できるだけ予選に近いコンディションで予選シミュレーションをしようとしているのか1セット目のタイヤで走行を続けるマシンが多く、残り時間が25分を切ったところでもミディアムタイヤでタイムを更新するドライバーも見られた。そのうちの1台がアルファタウリの角田裕毅で、7番手タイムをマークしピットに戻った。

 残り時間20分を切ってくると、新品ソフトタイヤでコースインするマシンが増えていった。メルセデスも、再びソフトタイヤで予選を想定したアタックを実施。ラッセルは1分32秒364にトップタイムを更新した。

 路面温度が少しずつ下がってくる中で、各車がタイムを更新。タイムシートは目まぐるしく入れ替わっていった。中でもマクラーレンのランド・ノリスはここで1分32秒303を記録し、トップに立った。

 各車のアタックが一旦落ち着いたところで、フェラーリ勢やレッドブル勢もコースイン。サインツJr.はこの週末の好調さを反映するかのようにあっさりと1分32秒065を記録し、トップを奪還した。

 一方でフェルスタッペンはサインツJr.から0.570秒遅れ。無線では「アップシフトで許容できないほどの問題がある」と訴えた。

 結局サインツJr.がトップのまま、60分のセッションが終了。2番手には0.069秒差でラッセルが肉薄した。

 3番手はマクラーレンのランド・ノリス。フェルスタッペンはセッション終了間際にタイムを更新し4番手となった。それぞれのチームメイトも上位に入り、トップ8はフェラーリ、メルセデス、マクラーレン、レッドブルの8台が占めている。

 フェルスタッペンはアップシフトだけでなく、ダウンシフトにも問題を抱え、ホイールスピンが起きていると訴えた。ポールポジション、そして自身の11連勝に向けてかなり高いハードルに挑むことになりそうだ。

 予選Q3進出を争う10番手周辺は僅差だが、アストンマーチンがトップ10から漏れている分、いつも以上に熾烈な争いが繰り広げられそうだ。

 今回マシンを大幅にアップデートしたアルファタウリは角田裕毅が10番手と、中団争いに食い込んでいる。FP2ではうまくソフトタイヤを使えなかったという角田だが、その点は修正してきたようだ。ただこのベストタイムはセクター1のみ自己ベストだった。全セクターをうまくまとめられれば、さらに上位を狙える可能性もありそうだ。