角田裕毅が魅せた! 母国戦で堂々の9番手獲得。フェルスタッペン最速でフロントロウにはルーキーのピアストリ|F1日本GP
予選開始時刻の15時を迎えた鈴鹿サーキットのコンディションは気温28度、路面温度38度。秋晴れの心地よいコンディションではあるものの、この前に行なわれたフリー走行3回目に比べて路面温度は下がっているという中で、アタック合戦が繰り広げられた。
■Q1
18分間のQ1が開始されると、アストンマーチンのランス・ストロールとアルファタウリのリアム・ローソンがコースイン。他のドライバーはガレージ内でタイミングを待った。
ローソンが1分31秒729でターゲットタイムを記録する頃、他のドライバーが続々とピットアウト。全車が新品ソフトタイヤを履いた。
ここでレッドブルのマックス・フェルスタッペンは1分29秒878をマークしてトップへ。各車がラップを完了する中で、今週末好調マクラーレンのランド・ノリスがフェルスタッペンから0.185秒差の2番手につけ、3番手にはそのチームメイトのオスカー・ピアストリが続いた。
母国戦となるアルファタウリの角田裕毅が9番手までタイムを上げたところでイエローフラッグ。ウイリアムズのローガン・サージェントが最終コーナーでリヤを流してクラッシュを喫したのだ。結局、9分5秒を残してレッドフラッグが提示され、Q1はセッション中断となった。
10分ほどの中断を経てQ1が再開されると、この時点でタイムを出していなかったフェラーリ勢を先頭にコースイン。レッドフラッグが提示された時点で新品タイヤに履き替えていたローソンもそれに続いた。
フェラーリのシャルル・ルクレールはここで3番手、カルロス・サインツJr.は5番手、ローソンは7番手までポジションを上げた。
アタックを終えたフェラーリ勢はピットへ戻り、トップのフェルスタッペンや2番手のノリスを除き、ガレージに留まっていたドライバーも残り4分というから最終アタックへ向けてコースインしていった。
結果として、ソフトタイヤを1セットしか使用していないフェルスタッペンとノリスのトップ2を脅かすドライバーは現れず。ルクレールを挟み、3セットの新品タイヤを投入したローソンが4番手でQ1通過を果たした。角田もセルジオ・ペレス(レッドブル)の後ろ8番手でQ2に駒を進めた。
一方、Q1で脱落となったのはアルファロメオの2台とストロール、ハースのニコ・ヒュルケンベルグ、そしてクラッシュを喫したサージェントの5台だった。
■Q2
トップ10入りを決める15分間のQ2。まずコースに姿をあらわしたのはフェルスタッペンだった。ユーズドタイヤを使用してのアタックだったものの、1分29秒964をマーク。早々にQ3進出に十分なタイムを叩き出した。
マクラーレン勢と角田、ペレスの4名は新品タイヤを履いたが、フェルスタッペンを上回れなかった。
ウイリアムズのアレクサンダー・アルボンが他車からタイミングをずらしてアタックを行なう中、Q2が残り4分を切ったところから、ここまでユーズドタイヤを使っていたドライバー、最終1アタックに賭けたハースのケビン・マグヌッセンも新品ソフトタイヤでコースに出ていった。
フェルスタッペン、ピアストリ、ノリスのトップ3はQ3通過が手堅いと見て、最後のアタックは行なわなかった。
各車がラップを完了する中、ルクレールがフェルスタッペンのタイムを上回って1分29秒940でトップ。ペレスが3番手にポジションを上げた。
角田は1分30秒204を記録して、メルセデスのジョージ・ラッセルを上回る7番手。契約延長が発表されたばかりの角田が、母国ファンの前で久々のQ3進出を決めた。
ローソンは10番手のフェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)に0.043秒及ばず11番手。12番手以下アルピーヌのピエール・ガスリー、アルボン、アルピーヌのエステバン・オコン、マグヌッセンがQ3進出を逃した。
■Q3
ポールポジションを決める12分間のQ3。セッションが開始されるとレッドブル勢を先頭に、メルセデスのルイス・ハミルトン、ピアストリ、角田、ノリスの6台がまずコースへ入った。
真っ先に計測を行なったフェルスタッペンは、驚異の速さでセクター1を駆け抜け1分29秒912を記録。そこにマクラーレン勢は0.4〜0.5秒及ばなかった。ユーズドタイヤでのタイム計測となったペレスとハミルトン、角田がその後ろに続いた。
ラッセルとアロンソはタイミングずらしての新品タイヤでのタイム計測。トラフィックのないコースでの走行だったが、ラッセルは4番手、アロンソが6番手止まりとなった。
2台はピットへ戻り、ここまでQ3でタイムを計測していなかったフェラーリを含めた8台がコースへ飛び出していった。
フェルスタッペンは全セクターで最速をマークして1分28秒877を叩き出し、唯一の1分28秒台。2番手以下に0.5秒以上の差をつける、まさに圧巻のアタックだった。
マクラーレン勢は最後のアタックでタイムを上げることができなかったものの、2〜3番手を守った。決勝ではフェルスタッペンの隣に、F1ルーキーのピアストリが並ぶこととなった。
4番手はルクレール。ペレスを挟んでサインツJr.が6番手となった。7〜8番手にラッセル、ハミルトンのメルセデス勢。母国戦の角田は9番手となり、アロンソの上で予選を終えた。