F1サンパウロGPの予選が行なわれ、レッドブルのマックス・フェルスタッペンが日曜日に行なわれる決勝レースのポールポジションを獲得した。

 今週末のサンパウロGPは、今シーズン6度目のF1スプリントを行なうグランプリ。そのため、決勝のスターティンググリッドを決める予選は、金曜日の午後に組み込まれた。

 ただこの予選はセッション開始が15分遅れた。コース上のデブリを取り除くための清掃が行なわれたためだ。なおFP1では、ピットレーンで複数のマシンがネジを踏んでしまったことでパンク。さらにはドライバーたちからコース上が汚れているとの指摘があったため、これらを改善するための清掃も予選までの間に行なわれた。

 なおこの予選は、開始前の段階で降水確率60%と発表されていた。しかも開始時刻が遅れる間に、雨雲が刻一刻とサーキットに近づいた。気温は29度、路面温度は38度というコンディションでのセッション開始だった。

■Q1:大接戦のQ1。角田僅差ながら敗退

 現地時間の15時15分から予選Q1が開始され、セッション開始と同時に各車がコースイン。ただアルファタウリの2台は、若干コースインのタイミングを遅らせた。

 一番最初にタイムを計測したのはマクラーレンのオスカー・ピアストリで、1分11秒494。これがライバルたちのターゲットタイムとなった。

 ただ、アストンマーチンのランス・ストロールやアルファロメオのバルテリ・ボッタスらが、すぐにこれを上回るタイムを計測。ピアストリのチームメイトであるランド・ノリスは、1分10秒623と後続に大きな差をつける首位タイムを計測した。

 全車がタイム計測を終えた時点で、このノリスが首位。メルセデスのルイス・ハミルトン、レッドブルのマックス・フェルスタッペンがこれに続いた。アルファタウリ勢はダニエル・リカルドが5番手、角田裕毅が10番手で最初のアタックを終えた。

 フェラーリ勢は1回目のアタックを終えた段階で17番手、18番手と下位に沈んでいたが、これはFP1で使った中古タイヤでのアタックだった。一旦ピットに戻ったフェラーリのふたりはすぐさま再びコースインして、新品タイヤでアタック。シャルル・ルクレールが1分10秒4722を記録し、ノリスから首位の座を奪った。

 ピアストリの1回目のアタックも中古タイヤでのモノ。こちらもすぐに新品タイヤに履き替えてコースに戻り、ルクレールに次ぐ2番手タイムを計測した。ストロールもこの2台に次ぐタイムを計測……直近2戦で苦労していたアストンマーチンだが、今回のパフォーマンスは悪くないようだ。角田も2回目のアタックを行ない、トップから0.3秒差の6番手タイムを記録した。

 残り3分という段階で、多くのマシンが2回目もしくは3回目のコースイン。この時点でトップのルクレールから最下位のローガン・サージェント(ウイリアムズ)までの差は、1.011秒。実に僅差の争いとなったため、たとえ上位につけているマシンといえど、安心することはできない状況だった。

 ここでトップに立ったのはメルセデスのジョージ・ラッセルで、1分10秒340。フェルスタッペンがこれに次ぐ2番手だった。

 この最後のアタックがうまくいかなかったのはアルファタウリ勢だ。角田が16番手、リカルドが17番手と、揃ってQ1敗退となってしまった。ただ角田はQ1敗退とはいえ、首位ラッセルから僅か0.497秒遅れ。15番手のピエール・ガスリーとの差も0.044秒と僅差だった。

 このアルファタウリ勢の他、アルファロメオの2台、ウイリアムズのサージェントがQ1敗退。最下位だった周冠宇(アルファロメオ)でも、首位から0.935秒の差だった。サンパウロGPは実に僅差の争いとなっている。

■Q2:ノリスが首位でQ2突破

 Q2開始と同時に、15台中13台がコースイン。雨雲がさらに近づいていることで、各車早めの動きとなった。

 フェルスタッペンがまず1分10秒162を叩き出すと、これを上回るドライバーはなかなか現れなかった。

 結局15台がタイムを計測し終えた段階でも、フェルスタッペンが首位。マクラーレンの2台を挟んでセルジオ・ペレス(レッドブル)、ストロールと続いた。

 1回目のアタックで上位のタイムを計測できなかったフェラーリとメルセデスは、早々に2度目のコースイン。ここでフェラーリのカルロス・サインツJr.が2番手、ラッセルが3番手となった。

 この2チームから少し遅れてアタックしたフェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)が2番手となったが、ノリスはフェルスタッペンのタイムをも上回る1分10秒021を記録し、首位を奪った。

 結局ノリスが首位のままQ2終了。マクラーレン、レッドブル、アストンマーチン、フェラーリ、メルセデスの5チームが、それぞれ2台ずつQ3に駒を進めた。ハースとアルピーヌの2台ずつ、それからウイリアムズのアレクサンダー・アルボンがQ2敗退となった。

■Q3:嵐襲来。フェルスタッペンが1アタックで決める

 雨雲が近づきつつも、本降りにはなっていなかったサンパウロGP予選。しかしこのQ3が始まる前には雨雲がさらに近づき、スタンドの観客も雨対策を施し始めた。上空は真っ黒になりつつあった。

 そんな状況の中Q3がスタート。全10台がセッション開始早々にコースインしたが、ピアストリとペレスは若干コースインを遅らせた。

 まずはアロンソがタイムを計測したが、これは1分11秒台とあまり良いタイムではない。チームメイトのストロールはこれを上回ったが、メルセデス勢やマクラーレンのノリスは、これを上回ることができなかった。

 フェルスタッペンが1分10秒727を記録して首位を奪い、ルクレールがそれに次ぐ2番手につけた。

 コースインを遅らせたピアストリは、最終区間でミスがありコースオフ。その真後ろでアタックしていたペレスはイエローフラッグが振られていたため減速しなければならず、9番手に留まった。

 各車がピットに戻ると、サーキット上空が真っ暗になり、風も強くなった。雨雲の襲来だ。豪雨がサーキットを濡らし、F1の公式表示でも”嵐”と表示された。

 気象状況があまりにも急激に変化したことで、赤旗が掲示。4分19秒を残して、セッションが再開されないことが決まった。

 この結果フェルスタッペンがポールポジションを獲得。ルクレール、ストロール、アロンソ、ハミルトンのトップ5となった。