ブラジルのインテルラゴス・サーキットを舞台に開催されているF1第21戦サンパウロGP。スプリント・シュートアウトでは、マクラーレンのランド・ノリスがポールポジションを獲得した。アルファタウリの角田裕毅も圧巻のパフォーマンスで6番グリッドを確保した。

 サンパウロGPは今季6回目のスプリントフォーマットでの開催。日曜日に行なわれる決勝用の予選を金曜日に終え、土曜日にはF1スプリント用の予選であるスプリント・シュートアウトと総距離約100kmのF1スプリントが行なわれるスケジュールである。

 嵐に見舞われた金曜日の予選とうって変わって、土曜日は快晴。現地11時から行なわれたスプリントシュートアウトは、気温25度、路面温度47度というコンディションだった。

■SQ1:大クラッシュ発生で赤旗終了

 12分間と通常の予選よりも短いSQ1は静かな出だしとなったが、1分を過ぎたところからレッドブル勢を先頭に各車がコースへ。なお、SQ1とSQ2では新品のミディアムタイヤの使用が義務づけられる。

 まずレッドブルのマックス・フェルスタッペンが1分11秒888でターゲットタイムを記録。これをフェラーリのカルロス・サインツJr.やメルセデスのルイス・ハミルトンが上回り、サインツJr.とハミルトンが序盤トップ2を占めた。

 フェルスタッペンはしばらくコースに留まり、走行を継続。トップ2台を含め、1アタックで一度ガレージに戻っていたドライバーも残り2分を前にコースへ戻り、最終アタックへ向かった。

 しかし、残り1分を切ったところでクラッシュが発生した。アタックを行なっていたアルピーヌのエステバン・オコンがマシンの挙動を乱したこともあり、スロー走行していたフェルナンド・アロンソとターン3で交錯……スピンを喫したオコンのマシンはアウト側のタイヤバリアに激しく衝突したのだ。

 アロンソはピットまでマシンを戻すことができたものの、左フロントサスペンションなどにダメージを負ってしまった。

 このクラッシュによって赤旗が降られ、SQ1は終了となった。サインツJr.が1分11秒796でQ1トップを通過。最終盤にタイムを上げたマクラーレンのランド・ノリスが2番手タイムを記録した。

 アルファタウリの角田裕毅はクラッシュ前にタイムを出せていたことで、ギリギリ15番手で通過。一方でアロンソのチームメイトであるランス・ストロールやアルファロメオの周冠宇、ウイリアムズ勢の2台がここで脱落となった。

■SQ2:アルファタウリが速さを見せる!

 SQ1でのクラッシュの影響もあり、SQ2の開始は予定よりも25分程度遅れた。路面温度が50度以上まで上昇し、風が強まる中で上位チームが序盤からタイムを記録しに出た。

 SQ2の序盤トップに立ったのは、1分11秒449をマークしたフェルスタッペン。その後ろにはサインツJr.がつけ、レッドブルとフェラーリがトップ4を占めた。

 その一方で、アルファタウリ勢などは一発勝負。残り3分というところで、マシン修理が間に合わなかったアロンソを除く14台が一斉にピットアウト。SQ2最終アタックに向かった。

 まずはフェルスタッペンが1分11秒262で自身のトップタイムを更新。2番手にはアルファタウリのダニエル・リカルドが食い込んだが、そのふたりをレッドブルのもう1台セルジオ・ペレスが1分11秒230で上回った。

 しかし最後にトップタイムをさらっていったのはマクラーレンのランド・ノリス。タイムはペレスを0.009秒上回る1分11秒221だった。

 アルファタウリは角田も1分11秒676をマークして10番手通過。マクラーレン、レッドブル、フェラーリ、メルセデス、アルファタウリの5チームが、それぞれ2台ずつSQ3進出を果たした。

 一方でハース勢とアルピーヌのピエール・ガスリー、アルファロメオのバルテリ・ボッタス、アロンソがSQ2で脱落となった。

■SQ3:角田裕毅が6番手! 魅せた!

 SQ3も静かな出だしに。スプリントと決勝を見据えたタイヤの温存もあり、各ドライバーはガレージ内で機を待った。

 そして残り3分というところから各車コースイン。SQ3は新品もしくは中古のソフトタイヤの使用が義務付けられており、ペレスとフェラーリの2台、マクラーレンのオスカー・ピアストリがユーズドタイヤを使用した。なおこの4台のうちペレス、サインツJr.、ピアストリはもう残りの新品ソフトがなかったが、ルクレールは新品ソフト1セットが残っているにもかかわらず、敢えてユーズドを選択。決勝を見据えた考え方の一端が見えた。

 まずはピアストリからタイムを計測。これは1分11秒189で、各車がそのタイムを上回っていった。

 ノリスは1分10秒622を記録してトップに立つと、そのタイムをフェルスタッペンやペレスは超えることができず。メルセデス勢などもレッドブル勢の下に甘んじたことで、ノリスのポールポジションが確定した。

 今回はスプリントシュートアウトではあるものの、ノリスとしては2021年ロシアGP以来の予選最速となった。

 フェルスタッペンはノリスに対して0.061秒届かず2番手でF1スプリントを迎えることに。ペレスも0.134秒遅れで3番手となった。

 昨年のサンパウロGPスプリント/決勝を制しているジョージ・ラッセルが4番手、チームメイトのルイス・ハミルトンが5番手とメルセデス勢が続く形となった。

 6番手には最終アタックで1分11秒019をマークしたアルファタウリの角田。前のハミルトンとは0.079秒差で、フェラーリの2台やリカルド、ピアストリを上回る好結果を掴んだ。

 前戦メキシコシティGP決勝ではクラッシュでポイント獲得のビッグチャンスを逃し、今週末も金曜日の決勝用の予選でQ1敗退と苦しい状況が続いた角田だが、逆境を跳ね除けるようなアタックをここ一番で決めてみせた。

 サンパウロGPのF1スプリントは日本時間11月5日(日)3時30分にスタートする。