アルファタウリの角田裕毅は、F1サンパウロGPの決勝レースを9位でフィニッシュ。前日に行なわれたF1スプリントでの6位との合計で5ポイントを手にした。

 しかし角田曰く、決勝レースの終盤には信頼性の問題があり、8位でフィニッシュしたルイス・ハミルトン(メルセデス)を追い切れなかったという。

 サンパウロGPの土曜日には、スプリントシュートアウトで6番手、F1スプリントでも6位と、非常に力強い走りを見せた角田。しかしその前日の金曜日に行なわれた予選では振るわず16番手。決勝では後方グリッドからの追い上げを強いられることになった。

 ただ角田は、スタート直後の混乱に乗じて早くも10番手と入賞圏内に上がると、その後はアルピーヌ勢やメルセデス勢と戦うことになった。スプリントでの角田のペースはアルピーヌやメルセデスよりも圧倒的によく、決勝でもこれらのライバルの前でフィニッシュできる可能性が高いように思われた。

 角田と直接ポジションを争っていたメルセデスの2台とアルピーヌのピエール・ガスリーは47周目に実質的に2回目ピットストップを完了させた。一方で角田はステイアウト。結局角田が55周を終えたところでピットインすると、ガスリーとハミルトンは10秒ほど前にいた。角田は、新品タイヤに変えたことでペースアップした2台に、アンダーカットされてしまうことになったわけだ。

 それでも、スプリントでアルピーヌとメルセデスのデグラデーションが大きいことが確認されており、角田のペースは良かったことから、彼らに追いつき、そして追い抜く可能性は高いと見られていた。しかしなかなか差が縮まらず、角田はそのまま9位でフィニッシュすることになった。

 角田曰く、実はマシンに問題を抱えていたため、ハミルトンを追い切れなかったという。

「チームのみんなが、よくやってくれました! ポイントを獲れて嬉しいです。でも、もっと良い結果も手にできたはずです」

 角田はチームのプレスリリースにそうコメントを寄せた。

「ターン10でミスをしてしまい、ポジションをひとつ落としてしまいました。それはチームに対して本当に申し訳ないです」

「もっと良い結果を手にできた可能性がありました。でも、信頼性の問題に対処していました。今後、その原因を検証していきます」

「ダニエル(リカルド)も本当に速かったので、(1周目にダメージを負ったのは)とても残念です。今日は、ふたり揃ってポイントを獲得できたはずです」

 ただ下位グリッドからの入賞という結果には、満足できているようだ。

「ポジティブに考えれば、16番グリッドからスタートして9位でフィニッシュできたということは、マシンに力強いペースがあること、オースティンでアップグレードを投入した後、僕らが確実に大きな進歩を遂げたことを示していると思います」

「僕らは良いリズムに乗っていて、3週連続でポイントを獲得することができています。残り2レースでもこの勢いを維持することが重要です」

「僕らはマシンのパフォーマンスを引き出し続け、ポイント獲得を続け、コンストラクターズランキングで先行するウイリアムズとの差を縮めることを目指しています」

 チーフエンジニアのクラウディオ・バレストリ曰く、角田はレース終盤にクラッチに問題がある可能性が発覚したという。そのためシフトアップのセッティングを変更し、フィニッシュまでたどり着くことを最優先にした。その結果、9位入賞を果たすことができた。

 レース後の取材に応じた角田は、問題さえ発生しなければ、ハミルトンを攻略できたはずだと語った。

「問題がなければ、ルイスには追いついたと思います。ピエールまで追いつけたかどうか、それは分かりませんけどね。それでも、ルイスを抜くことはできたと思います」