メルセデスはF1サンパウロGPでは非常に苦しい戦いを強いられることになった。チームを率いるトト・ウルフ代表は、ドライバーに申し訳なく思うと語る。

 サンパウロGPの決勝でメルセデスは、ルイス・ハミルトンが5番手、ジョージ・ラッセルが8番手からスタート。オープニングラップの混乱の影響を切り抜けた彼らは、3番手と6番手まで浮上しレースを進めていった。

 しかしその後のレースは厳しいものとなった。スプリントでも見られていたタイヤの激しいデグラデーション(性能劣化)に悩まされ、メルセデス勢はライバルよりも早く最初のピットストップをしなければならなかった。

 早めのピットストップとデグラデーションに苦しめられた結果、メルセデス勢は残るスティントでライバルの先行を許していくことになり、ハミルトンは8位フィニッシュ。そしてラッセルはエンジンのオーバーヒートによって残り12周でリタイアを強いられてしまった。

 チーム代表のトト・ウルフは直近2戦でトップ3フィニッシュを果たしているはずの同じマシンのはずが、今回非常に苦しいパフォーマンスとなってしまったことを申し訳ないと思っていると語った。

「許しがたいパフォーマンスだ」

 ウルフ代表はSky SportsF1にそう語った。

「これに関しては言葉もない。先週、先々週と2番手フィニッシュを果たしているマシンなんだ。(サンパウロで)我々のしてきたことは、ひどいものだった」

「ルイスは生き残ってくれたが、ジョージは……こうして悲惨なモノを走らせたふたりには申し訳ないと思う」

「このマシンがどれだけ難しいモノで、危ういバランスにあるのかを示すものだっただろう。我々は来年に向け、より開発を行なっていなければならない」

「なぜなら7日間のうちに、2番目に速いマシンで表彰台フィニッシュだったところから8番手フィニッシュになるというのは、ありえないことだからだ」

 今回メルセデスは、より大きなリヤウイングを装着することを選んだが、スプリントフォーマットということで決勝に向けて変更ができなかった。そのため決勝まで、デグラデーションと直線スピードの問題を残す事になってしまった。

「直線速度は問題の1つだったと思う。ただ主な要因ではないだろう」

「主な要因は、より大きなウイングでは必要なペースでコーナーを回れなかったこと、そしてタイヤを数周で消耗させてしまったことだ」

「我々はスプリントレースのある週末に、最強の存在ではない。だがいい仕事をしているんだ」

「しかし何が上手くいかなかったのか、まだ説明ができない。このマシンを四輪ではなく三輪で走らせていたようなものだ、という感じだ」

 またウルフ代表は、ラッセルのリタイアについて次のように説明した

「ジョージは終盤にパワーユニットの問題を抱えた。冷却に関する全ての数値が指標を超えてしまっていたんだ」

「このPUでの最後のレースだったが、それはそれだ。そして私としては、最後まで走っていたとしても、ポイントを獲得できたかどうかの確信がない」