レッドブルはF1サンパウロGPでマックス・フェルスタッペンのウイニングラン中に、1966年のヒット曲、トム・ジョーンズの『Green, Green, Grass of Home』を流したが、これはフェルスタッペンの”お気に入り曲”だったとクリスチャン・ホーナー代表は当惑しながらに明かした。

 フェルスタッペンはF1サンパウロGPを制して今季17勝。残り2戦で勝てなかったとしても、フェルスタッペンは77.27%という勝率で、1952年にアルベルト・アスカリがフェラーリで記録した8戦中6勝の75%を上回ることになる。

 レッドブルはそんな記録を樹立したフェルスタッペンに対して、祝福すると共にトム・ジョーンズのGreen, Green, Grass of Homeを無線で流して彼を驚かせた。

 フェルスタッペンは「僕は歌が上手くないんだ」と語りつつも、歌詞に合わせて歌いながらウイニングランを走った。

 彼のレースエンジニアであるジャンピエロ・ランビアーゼが無線で「本業を辞めないでね」と伝えると、フェルスタッペンは「そっちの方が得意だからね!」と答えた。

 トム・ジョーンズのヒット曲を無線で流した背景について、レッドブルのホーナー代表は、フェルスタッペンと彼の父ヨスがカート時代によく聞いていた曲のひとつだったと説明した。

「マックスについて新たな発見があったが、彼は父親とカートレースから帰る時、父親がトム・ジョーンズの曲を何度も繰り返しかけていたんだ」

 ホーナー代表はそう語る。

「だからGreen, Green, Grass of Homeをかけたんだ。ラジオ・レッドブルだったね」

 ホーナー代表は、フェルスタッペンのために選曲を行なう際、若者が聴く流行りの曲ではなく、1960年代の曲が選ばれたことに驚きを隠せなかったという。

「26歳の若者がなぜGreen, Green, Grass of Homeを選んだのか、私には全く分からない。最もありえない曲だと思ったけど、ヨスにカタールGPで『彼の好きな曲は何?』と訊いたら、私にそう言ったんだ」

「ポール(スミス/レッドブルのコミュニケーション主任)にそれが弾けるか確かめようとしたよ。そういう背景でトム・ジョーンズのGreen, Green, Grass of Homeが選ばれたんだ」

「(ホーナー代表の妻ジェリ・ハリウェルが所属した)スパイス・ガールズの次に、エド・シーランとか彼と同世代の誰かに夢中になっていると思った。でも違った。トム・ジョーンズだったんだ!」

 レース後、アスカリの大記録を破ったことについて、フェルスタッペンは歴史に名を刻むことを狙っていた訳ではなく、自分とレッドブルが完璧なシーズンを過ごした結果だと語った。

「僕がF1に昇格した時、1シーズンで75%の勝率を記録しなきゃいけなかった訳じゃない」とフェルスタッペンは言う。

「こういうことは、全てが上手く機能している時にやってくるモノなんだ。マシンのフィーリングはいいし、マシンにも競争力があって、チームもほとんどミスをしない。そうすれば、今シーズンのような成績を残せるんだ」

「僕にとっては、今を楽しみ、全てのチャンスを最大限に活かすことが重要なんだ」