インテルラゴス・サーキットで開催されたF1サンパウロGPで、アストンマーチンのフェルナンド・アロンソはレッドブルのセルジオ・ペレスを振り切って3位フィニッシュを果たした。

 オランダGP以来となる表彰台を可能にしたのは、アロンソの“型破り”な走行ラインだったとチーム代表のマイク・クラックは明かした。

 71周で争われた決勝レースの70周目、長く3番手のアロンソを追いかけていたペレスが、ターン1でアロンソのインに飛び込み、前に立った。これで勝負あったかと思われたが、アロンソはポジション奪還のチャンスを狙い続け、最終ラップのターン1でペレスにブロックラインを取らせることで続くターン2〜3での加速を鈍らせた。そしてDRSを利用してターン4でアウト側からまくりを決め、3番手に再び浮上した。

 ペレスも負けじとアロンソに食らいつき、最終コーナーでアロンソのイン側から立ち上がるなど、2台はフィニッシュラインまでの“ドッグファイト”を演じたが、結局はアロンソが0.053秒先でチェッカー。3位表彰台はアロンソが手にした。

 今回のレースではレッドブルが完全に優位で、ここ数戦の不調からは復活の兆しを見せたものの、アストンマーチンは劣勢。そんな中でもペレスを翻弄してみせたアロンソの巧みな走りをアストンマーチンのクラック代表も高く評価しており、アロンソが取った走行ラインは「型破りだった」と語った。

「最後の数周は面白いバトルだった。レースが終盤に近づくにつれ、よりエキサイティングになっていった。面白いバトルだったね」

「少し型破りとも言えるラインを取っていたのが分かるはずだ。でも興味深いことに、後ろのセルジオも同じようなことをするよう言われていた」

「そして、そこで展開される興味深いダイナミクスを見ることができた。誰もがオーバーテイクする時に備え、タイヤをマネジメントしようとしていた。かなり面白いことだ」

「(アロンソが)理論上最も速いマシンを持っている相手に対してどのようにバトルをコントロールしていたのか、彼の経験値を垣間見ることができた」

 サンパウロGPの週末を通して、ドライバーたちからはピレリタイヤのデグラデーション(性能劣化)が通常よりも大きいという声が挙がっていた。

 そうした背景もあり、アロンソはタイヤを労るためにアプローチを変えた場所があったとクラック代表は説明を加えた。

 そしてアロンソがペレスからポジションを奪い返すことができると思っていたか? と尋ねられたクラック代表は次のように答えた。

「みんなどれだけの力を蓄えているかは分からない。そのレースがどういう結末を迎えるかは、まさにそれが決めるんだ」

「最後のバックストレートからターン4へ向かう時、フェルナンドはターン1とターン2の出口から本当に上手く準備をして、オーバーテイクを成功させたと思う」