ハースF1チームは、F1第19戦アメリカGPでライバルたちがトラックリミット違反を犯しながらもペナルティを受けていないとして再審請求を行なった。ギュンター・シュタイナー代表は、ライバルの違反を証明する明確な証拠があると確信しているようだ。

 ハースは特にセルジオ・ペレス(レッドブル)や、ウイリアムズのアレクサンダー・アルボンとローガン・サージェント、ランス・ストロール(アストンマーチン)といった数人のドライバーが、アメリカGPの決勝レースでサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)のターン6でトラックリミットを超えて走行していたと考えている。

 もしハースの訴えが認められ、FIAがこうしたドライバーに対し遡及的にトラックリミット違反の一般的な罰則である5秒のタイム加算ペナルティを与えた場合、11位だったニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)は9位に繰り上がるだろう。

 この件に対するヒアリングは、8日(水)にオンラインで行なわれ、レッドブルやアストンマーチン、ウイリアムズの代表者も出席することになっている。

 ヒアリングの焦点は、ハースの提出した証拠がFIA規約が求める”重要かつ関連性のある新要素”にあたるかどうかだ。もしこの新証拠が認められ、訴えが有効なものであると判断されれば、スチュワードはその証拠を検討し、裁定を下すことになる。

 シュタイナー代表は、motorsport.comの取材に「これは単なる見直しにすぎない」と語った。

「規定があるんだ。結局のところ、スチュワードが情報を持っていなければ、行動を起こすことはできないのは明確だ。それは十分に理解している」

「でも情報はある。FIAがこの情報を入手したら、どうするか見てみよう。何もなければ、ルールを作っただけで何もしないことになってしまうからね。それが私の意見だ」

「もし彼らが写真を見ていないのであれば、どのやって裁定することができるのだろうか?」

「しかし今、我々は明確な証拠を持っている。我々はただこの件を取り上げたいだけだ。そうでなければルールを変更する必要があるからだ。正直なところ、私はトラックリミットが好きではない」

「私はトラックリミットでペナルティが科されるのを望んでいないひとりだ。しかしもしルールがあるのなら、スポーツとしてルールを尊重する必要がある」

 前述したように、再審請求が認められればヒュルケンベルグの順位が繰り上がる可能性があるが、シュタイナー代表はそれ自体はあまり重要視していないという。

「現時点では、ペナルティによって順位が変わることはないと思う」

「しかし結局のところ、我々はルールに従えばいい。ルールが適用できないこともあれば、適用しないこともある。それは選択するようなモノではない。ルールは存在するのだからね。ルールを変更する必要があるなら話し合えばいいし、トラックリミットを変更する必要があるなら話し合えばいい」

「だが、4回の違反で5秒、その後さらに違反したらもう5秒のペナルティとルールに書かれているのにそうならないなら、そうするべきなんだ。これまでのようにね。何か新しいことを考案するわけではない」

「新証拠があるのだから、彼らはそれを聞くべきだ」

 FIAはすでに問題を認識しており、2024年にはその監視を強化し、同じ問題を繰り返さないようにすると宣言している。