今シーズン、圧倒的な強さを見せて3年連続のドライバーズタイトルを獲得したレッドブルのマックス・フェルスタッペン。レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表はフェルスタッペンの強みについて、”レースを読む力”が卓越していることだと語る。

 今季のフェルスタッペンは第21戦サンパウロGPまでの20戦(第6戦エミリア・ロマーニャGPは豪雨災害のため開催中止)中17戦で勝利し、F1スプリントも6レース中4勝……表彰台を逃したのは、突如チームが不振に見舞われたシンガポールGP(5位)のみという、完璧なシーズンを過ごしている。

 シーズン終盤になると、マクラーレンやメルセデスがパフォーマンスを上げ、フェルスタッペンにプレッシャーをかけるようになった。しかし彼はことごとくこれを退け、勝利を積み重ねている。

 それは先日行なわれたサンパウロGPでも同じだった。このグランプリでは、スプリントでも決勝レースでも、マクラーレンのランド・ノリスが接近。フェルスタッペンに攻撃を仕掛けようとした。しかしフェルスタッペンはペースを上げてこれを回避。ノリスには、実際に攻撃を仕掛けられるタイミングはほとんどなかった。

 レッドブルのホーナー代表はこれについて、マシンの本来のアドバンテージを隠し、必要な場合にのみプッシュするというケースではなかったと主張。フェルスタッペンがペースとタイヤを常にコントロールできるようにマネジメントする達人であるため成し遂げられたことだったと説明する。

「レース中、ペースのマネジメントの仕方はそれぞれだと思う。マックスは、レースの展開を読むのがとても上手くなったと思う」

 そうホーナー代表は語った。

「中間セクターなどで誰かが自分との差を縮めているのを見ても、彼がパニックに陥ることはない。それは彼が、長期的な戦いを見据えているからだ」

「そして彼は、自分がどんな立場にいるのかを知っている。内なる自信を持っているのだと思う」

 フェルスタッペンがいつそういう能力を手にしたのか? そう尋ねられたホーナー代表は、次のように語った。

「2019年が、彼がその能力を本当の意味で強化した時期だと思う」

 2019年とは、まだメルセデスが圧倒的な強さを誇っていた時だ。



「その後、2019年から2020年にかけてもかなり進歩した。メルセデスは2020年も脅威的なマシンを持っていたが、その年でもいくつか勝利を手にすることができた。そして2021年のマックスは、脅威的だった」

 フェルスタッペンは、今では簡単に勝っているようにすら見える。しかしサンパウロGPのようなデグラデーションの厳しいレースは、マネジメントするのが決して簡単ではなかったと、フェルスタッペンは自ら解説する。

「外から見ていると、簡単に見えるかもしれない。でも、ほとんどのスティントで、ランドは僕のペースと似たようなモノだったと思う」

「最後の5周から10周は、タイヤのデグラデーションが少し良くなったように見えた。でも、各スティントのはじめは、間違いなくかなり集中する必要がある。ミスをする余裕はなかったんだ」

「ここはデグラデーションが大きくて、ドライブしやすいとは言えない。リラックスして、クルマをコーナーに突っ込ませればいいというモノではないんだ。しっかりとマネジメントする必要があったんだ」