F1ラスベガスGPにマクラーレンは、改良版のリヤウイングとビームウイングを投入した。これにより最高速とDRSの効率向上を狙っており、今季圧倒的な強さを誇るレッドブルとの差を埋めようと考えている。

 マクラーレンは今季のマシンの空力効率が弱点であることを認めており、その影響は最高速が伸びないという点で表れることもしばしばある。そしてそれは、レッドブルの強みとなっている部分でもある。

 レッドブルのDRSの優位性は、ビームウイングとリヤウイングのバランスが優れているために発揮されていると見られている。マクラーレンはその真相を解明し、ここでもレッドブルとの差を詰めようと、今回の改良を施したようだ。

 マクラーレンが今回投入したビームウイングは、エレメントが1枚のもの。これはレッドブルと同様だ。他の多くのチームはビームウイングを2枚使っており、それらのチームと比較すれば、レッドブルがDRSを使った時の効果ははるかに大きい。

 ほとんどのチームは、ビームウイングを1枚にすることはできなかった。それは、1枚にすることで空気抵抗を減らすことはできたものの、マシンのリヤエンドの安定性を向上させるためのダウンフォースが減ってしまうことを意味するからだ。

 そんな中で1枚型のビームウイングを投入したマクラーレン。おそらく同チームは、マシンの性能やドライバーの安心感という面に影響を与えることはないと、自信を持っているのだろう。

 マクラーレンはこのビームウイングに合わせて、さらに最高速の向上に役立てるべく、加工が施されたリヤウイングのフラップも投入した。



 チーム代表のアンドレア・ステラは今年の初めに、レッドブルはビームウイングとリヤウイングのバランスをうまく活用していると指摘していた。

「レッドブルはしばらくの間、このコンセプトを追い求めてきたようだ」

 ステラ代表は、motorsport.comのインタビューにそう答えていた。

「したがって彼らは、この種類の構成の開発において、豊富な経験から何らかの利益を得ているのではないかと思う。これは時間の経過とともに明らかになったと思う」

「おそらく全てのチームが、現在この方向性の開発を進めることで何が活用できるか、それを模索しているところだと思う」

 なお今回のラスベガスGPには、アルピーヌもビームウイングに変更を加え、さらに空気抵抗を減らすために、リヤウイングの形状も変更してきた。これとバランスを取るために、フロントウイングも変更している。