F1ラスベガスGPで、上位争いに加わりながらも8位に終わったジョージ・ラッセル(メルセデス)。彼にとっては、レース中盤のマックス・フェルスタッペン(レッドブル)との接触が何よりもの痛手となった。

 ラッセルは4番グリッドからスタートし、レース序盤から中盤にかけては表彰台も狙えるポジションでレースをしていた。しかし、タイムペナルティの消化でポジションを落としていたフェルスタッペンが背後から迫った25周目、ターン12でインに飛び込んできたフェルスタッペンとラッセルは接触。フェルスタッペンはフロントウイングの右側エンドプレートが壊れ、ラッセルは左フロントのホイールカバーが壊れた。

 両者致命的なダメージを負うことはなかったが、このアクシデントはラッセルに非があると判断され、5秒ペナルティという裁定が下った。

 最終的にフェルスタッペン、シャルル・ルクレール(フェラーリ)、セルジオ・ペレス(レッドブル)に次ぐ4番手でチェッカーを受けたラッセルだったが、タイムペナルティが適用されたことで、後続に従えていたマシンに“ごぼう抜かれ”してしまうこととなり、結果は8位に終わった。

 フェルスタッペンが死角にいたため、見えていなかったと語るラッセル。やはりダメージによる影響はあったようで、この接触がなければ表彰台も狙えたと語った。

「マックスとのインシデントが起きるまでは、極めて順調だった」

 ラッセルはそう振り返る。

「とにかく、彼が死角に入っていて全く見えなかった。オーバーテイクされようとしているとは予想していなかった」

「マックスは僕たちとレースしていないことは分かっていたから、彼と戦うつもりはなかった。ただタイヤを温存することだけ考えていた」

「表彰台まで行けそうだったところを、またフイにしてしまった。今シーズンは本当に残念なものになっている。悔しいよ」

 また、フェルスタッペンとの接触により破片が散らばったことからセーフティカーが出されたが、このことがタイヤ温度のコントロールをより難しくしたとラッセルは考えている。

「ダメージを受けたのはホイールカバーだった。おそらく冷却効果が高まってしまい、グレイニング(ささくれ摩耗)が促進されただろう」

「だから、もしセーフティカーが出ていなかったら、僕たちはそのまま順調に走り続けて表彰台に乗れただろう」

「なんと言っていいか分からない。今日はとにかく悔しい」

 レースウィークはかなり低い気温になると予想されていたラスベガスGPであったが、実際のレースでは10℃台中盤と、それほど冷え込むことはなかった。しかしラッセル曰く、セーフティカーランを挟んだことで、タイヤが岩のようになってしまったという。

「セーフティカー中はかなり危険だった。タイヤは岩のように硬くなっていたし、雨の中で走るよりも冷たい感じがした」