F1アブダビGPのFP2で、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)がピットロードで数台のマシンを追い越した件を受け、FP3以降は追い越しが禁止されることとなった。

 ヤス・マリーナ・サーキットのピットロード出口はメインコースの下を通る狭いトンネルとなっているが、フェルスタッペンはスロー走行するメルセデスの2台を、そのトンネル内で半ば強引にパス。トンネルを抜けた後もピエール・ガスリー(アルピーヌ)をパスするなど、3台抜きしてコースインした。

 フェルスタッペンの行為は厳密にはレギュレーション違反ではなかったが、ウォールに押し付けられる寸前までいったという事実は、安全上の問題が存在していることを浮き彫りにした。

 そのためレースディレクターのニールス・ウィティヒは、アブダビGPの残りの週末で同じような問題が繰り返されることを防ぐため、同様の行為を禁止した。

 土曜日の朝に各チームに送られたイベントノートの改訂版で、ウィティヒは次のように述べた。

「明らかなトラブルでスローダウンしている場合ではない限り、ピット出口でのオーバーテイクは禁止される」

 FP2は2度赤旗が出されたため走行時間が大幅に削られてしまっており、フェルスタッペンは一刻も早くコースインしたがっていたが、そんな中で周りのドライバーがピットレーン上でスロー走行していたことを非難。この事件を引き起こしたのはライバルたちだと語った。

「彼らはどかなければいけなかった」

「みんなゆっくり走っていた。時間も限られているし僕はコースに出たかったのに、彼らは(ピットレーンの)ど真ん中を走り続けていた」

「そして僕が追い抜こうとした時、彼らは僕をウォールに追い込もうとした。だからちょっと愚かだ」

 ピットレーンでのオーバーテイクは、FIAが予選でのトラフィック問題を軽減しようと動いているため、最近話題になっている。

 予選での過度なスロー走行を防ぐため、ドライバーたちは規定のラップタイムよりも速く走行することを求められている。そのため、前を走るマシンとのギャップをピットロードで作ろうと、ピット出口で停止するケースが見られるようになったのだ。

 その後ピット出口での一時停止は禁止され、サンパウロGPではピットロードでのオーバーテイクが許可されたが、ヤス・マリーナ・サーキットは特殊なピットロードになっていることもあって、ピットロードでのオーバーテイクは許可されなかった。