DAMSからFIA F2に参戦した岩佐歩夢は、ヤス・マリーナ・サーキットでの2023年シーズン最終ラウンドを終え、ドライバーズランキング4位となった。

 来季はスーパーフォーミュラへ戦いの場を移すこととなる岩佐は、F2での2年に及ぶ戦いの中で「ドライバーとして大きく成長できた」と振り返った。

 3勝を含む6回の表彰台を獲得し、ランキング3番手で最終ラウンドを迎えた岩佐。僅差のランキング争いの中で、フルポイントを獲得できればF2タイトルも狙えるが、ランキング4番手のジャック・ドゥーハン(ヴィルトゥオーシ)が迫るという状況だった。

 ただ、岩佐は金曜日の予選でポールポジションを逃して5番手となり、ここでタイトル獲得の権利を失った。

 岩佐は土曜日のスプリントレースでマシンに問題を抱えながらも8位で1ポイントを獲得。日曜日のフィーチャーレースでは終始激しいバトルを演じて4位フィニッシュを果たしたが、配点の大きいこのレースでドゥーハンがポール・トゥ・ウィンを達成したことで、3ポイント差でランキング3位を逃すこととなった。

 岩佐はアブダビでの週末を振り返り、次のように語った。

「フリー走行ではセットアップをいくらか改善し、週末に向けて確かなベースを築くことができました」

「予選では2本目のラップには満足していますが、残念ながらセッション終盤にタイムを更新することができず、フロントロウスタートの可能性を失ってしまいました」

「土曜日は難しい1日で、マシンに異常を感じて8番手がやっとというペースでした」

「今日(日曜日)は良かったです。懸命に戦いましたが、優勝を狙えるほどのスピードはなく、4位が関の山でした」

 そして岩佐は、F2での2年を共に過ごしたDAMSへ感謝の言葉を送った。

「最後に、信じられないほどの2年間を過ごしたDAMSにはありがとうと言いたいです」

「僕は多くのことを学び、ドライバーとして大きく成長することができました」

 DAMSとしてはこの週末、岩佐がスプリントレースとフィーチャーレースで計13ポイントを獲得した他、チームメイトのアーサー・ルクレールもフィーチャーレースで6位入賞。DAMSはチームランキング4位を獲得した。

 DAMSのチームオーナーであり元F1ドライバーのシャルル・ピックは、岩佐がランキング3位を逃したことを残念に思う一方で、シーズンを通したパフォーマンスを「誇りに思う」と語った。

「予選は僅差のセッションとなり、アユ(岩佐の愛称)はバランスに問題を抱えながらも5番グリッドを獲得した。ただ、セッションの最終ラップでペースが上がらなかったのは残念だった」

「アーサーの金曜日は、我々の手に負えないマシントラブルが大きく影響した。そのため、彼はフリー走行にフルに参加できず、予選も厳しいモノとなった」

「土曜日はフラストレーションの溜まる午後となった。上位争いに加わることができなかったし、スタートでのミスでアーサーはポイント争いから脱落してしまった」

「しかし今日は両ドライバーともよく走り、アユは見事なディフェンスを見せた。アーサーは素晴らしいリカバリーを見せて最終的に6位を獲得した」

「アユがドライバーズランキングで3位を逃したことは残念だが、彼とチーム全体のシーズンを通したパフォーマンスを誇りに思う」

 岩佐は来季スーパーフォーミュラに、前年度のチームチャンピオンであるTEAM MUGENから参戦。2023年にアルファタウリからF1に代役参戦を果たした同じF2卒業生、リアム・ローソンの後任として、岩佐は野尻智紀とチームメイトを組むこととなった。

 また岩佐は、F1アブダビGP終了後にヤス・マリーナ・サーキットで行なわれるポストシーズンテストにもアルファタウリから参戦することが決定している。岩佐にとっては、これがF1初ドライブとなる。