2023年シーズンのF1最終戦アブダビGPで、ウイリアムズはポイント獲得を逃したものの、コンストラクターズランキング7位の座を死守することができた。これはチームにとっても、大きな意味を持つことだという。

 ウイリアムズはアレクサンダー・アルボンがコンスタントにポイントを積み重ね、最終戦を前にランキング8番手のアルファタウリに対して7点のリードを築いていた。最終戦でアルファタウリは角田裕毅が8位でフィニッシュしたものの逆転には届かず。結局ウイリアムズは、ランキング7位でシーズンを終えた。

 このことはウイリアムズにとって、分配金の面以上に大きな意義があるとジェームス・ボウルズ代表は言う。

「おそらく最も重要なことは、チームの土台を作ることだ」

「(ランキングが上がれば)風洞実験の時間を失ってしまうし、我々が特に心配しているのは金銭面ではない」

「ただ私が彼ら(スタッフ)にして欲しかったのは、立ち上がり、『これが旅の始まりだ』と言わんばかりに突き進んでもらうことだった。ちなみに我々が後退することはない。これが我々の春であり、新たなスタンダードとなる」

 コンストラクターズランキング7位でシーズンを終えたチームは、分配金として推定900万ドル(約13億円)のボーナスを手に入れることになる。この金額はトップチームになるために多額の資金が必要なウイリアムズにとって何かを大きく変えるものにはならないかもしれないが、全く無駄なものではないとボウルズは言う。

「口座に資金があることは常に助けになる。ただ、我々は損失という意味で言えば、何千万ドルという資金を投げ打っているという事実を公表してきた」

「それでも我々はトップに返り咲くため、そしてそれを目指して投資するためにここにいる。短期的にどんな犠牲を払おうともね」

「私が裏方に回り、1億ドル規模の資金を要求する時、今話しているような数字(コンストラクターズ選手権の順位)は議論の中で重要になる。そこは大きな違いがある」

 ウイリアムズにとって、最終戦アブダビGPは緊張感の高まるレースだったと言える。ライバルであるアルファタウリが急速に力をつけており、逆転される可能性があることを十分に理解していたからだ。

 実際アルファタウリは角田が予選6番手を獲得。決勝レースでも1ストップ作戦を採用したことで、一時はレースリーダーとなった。

 角田が予選順位のまま6位でフィニッシュしていれば、アルファタウリにランキング7位を奪われていたことになるウイリアムズ。ただボウルズ代表は、グランプリ中の感情は終始冷静だったと主張した。

「Netflixに撮影されていたが、不思議なことにレース中はあまり緊張しないんだ」

「私の感情がベストではなかった瞬間があるのは確かだ。しかしレース前に決めていたのは、何が起ころうとも、チームが成し遂げたことを誇りに思うということだった」

「グリッド上のどのチームよりも早く開発を切り上げ、7位入賞を成し遂げたことを忘れてはならない。そのことは、我々が正しい決断をしたこと、そしてチームが素晴らしい仕事をして今があることを教えてくれる」

「アルファタウリが、彼らの選択した戦略によってレースをリードし、速かったという事実を無視することはできない。だからこそ、(コンストラクターズランキングで)彼らより前でフィニッシュできたことは私にとって誇りだ」