メルセデスのルイス・ハミルトンはF1最終戦アブダビGPを9位で終え、「得るモノがなかった」2023年シーズンを終えた。彼は苦しかったシーズンが終わったことに安堵する一方で、来季もレッドブルの支配が続くことを心配しているようだ。

 メルセデスは、ジョージ・ラッセルが3位となったことでフェラーリを退けコンストラクターズランキング2位を獲得したが、ハミルトンにとってアブダビGPは散々な週末となった。

 予選Q3に進出できず11番手からスタートしたハミルトンは、最終ラップで角田裕毅(アルファタウリ)の前に出ながらも抜き返されて9位でレースを終えた。

 一方、22戦21勝と最後まで圧倒的なシーズンを送ったレッドブルは、このレースもマックス・フェルスタッペンが完勝。2位のシャルル・ルクレール(フェラーリ)に17秒の大差をつけた。
 ハミルトンは、レッドブルが昨年8月のオランダGP以来パフォーマンス面のアップデートを行なっておらず、早くから2024年マシンの開発にシフトしていることを考えると、レッドブルの支配力の大きさを”懸念”するべきだと述べた。

 シーズン最終戦を終えた感触について、ハミルトンは「あまり良くないね」と語った。

「僕は9位に終わった。(7位だったラスベガスGPと)2戦続けて本当に悪いレースになってしまった」

「レッドブルは17秒差で勝ったし、彼らは8月以来マシンに触れていない。だから来年の彼らの位置はだいたい予想がつくよ……」

「僕たちはレースを通じてただ遅かったんだ」

 ハミルトンは、ピエール・ガスリー(アルピーヌ)のマシンに追突しフロントウイングのエンドプレートを破損するなど、順風満帆なレースではなかった。フェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)とのバトルでは”ブレーキテスト”されたと無線でアロンソを非難するシーンもあった。ただ、アロンソにはお咎め無しの裁定が下されている。

 アロンソとの一件について、ハミルトンは次のように説明した。

「僕たちはコーナーの手前、3〜400メートル手前を全開で走っていて、180mph(約290km/h)出ていた。なのに僕の前で突然、急激にスピードを落としたんだ」

 予選後は、今シーズンがもうすぐ終わるからハッピーだと話していたハミルトン。2023年シーズンから得られるものは何かと尋ねられると、次のように続けた。

「あまりないよ。全般的にあまりいい年ではなかった。だから、この1年から得るものはあまりない」

「生き残ったという事実……それくらいかな」

 メルセデスが来季、不振を克服してレッドブルに戦いを挑めるかどうかの見通しについて、ハミルトンは次のように付け加えた。

「僕たちはクルマについて多くのことを学んだし、あとはチーム次第だ。僕たちがそこにたどり着けるかどうか見てみよう」