2022年に続き2023年も苦しいシーズンを過ごしたメルセデス。現行テクニカルレギュレーション3年目を迎える2024年に向けて、マシンパーツの「ほぼ全て」を変更すると語った。

 2023年シーズン、メルセデスは最終戦アブダビGPでコンストラクターズランキング2位をもぎ取ったものの、22戦中21勝を記録したチャンピオンチームのレッドブルには遠く及ばなかった。

 メルセデスは、現行レギュレーションが初導入された2022年から独自のマシンコンセプトを貫き、2023年も同様の手法を取った。しかしチームはコンセプトで誤った決断を下したことに気が付き、モナコGPでは早々に大幅な変更を加えたが、上位に返り咲くには不十分だった。

 チームは以前から、2024年に向けて新たなマシンコンセプトに着手することを公言していたが、チームのトト・ウルフ代表がファクトリーで行なわれている大改革のスケールについて明かした。

「我々はコンセプトを変えようとしている」とウルフ代表は言う。

「シャシーのレイアウト、重量配分、空力フローを完全に変更する」

「つまり、文字通りほぼ全てのコンポーネントが変更される。そうすることでしかチャンスは得られないと思うからね」

「我々が間違える可能性もある。期待通りの結果を得られないか、それとも追いついて大きなステップを踏み出して上位を争うことができるか……全て起こりうることだ」

 新しいマシンコンセプトによってメルセデスが上位に返り咲くことができると楽観的に捉えているのか、それとも懐疑的なのか、と尋ねられたウルフ代表は次のように答えた。

「私の人生で楽観的だと感じたことはない」

「ちょっと惨めに聞こえるかもしれないが、それで自分の期待に応え、よりハードにプッシュする姿勢が身についたのだ。決して十分ではないと思うから、苦しい気持ちでここに座っているのだ。(コンストラクターズランキングでは)2位を獲得したが、タイトルは逃した」

 メルセデスはコンストラクターズランキング2位を獲得したものの、シーズンについては複雑な心境だとウルフ代表は語った。

 motorsport.comがシーズンをランキング2位で終えたことは喜ぶべきことか、それとも来季に目線を向けるべきことなのか、とウルフ代表に尋ねると彼は次のように答えた。

「結果を謙虚に受け止めて、良い日々だったと考える必要があると思う。とはいえ、レッドブルに追いつくためにはエベレストを登らなくてはいけない」

「来年はマクラーレンも戦いに加わってくるのは間違いないし、アストンマーチンやその他のチームもそうだろう」

「我々は手を抜かないし、(ファクトリーのある)ブリックスワースとブラックリーではそうしている。それでもランキング2位に過ぎないと思い知らされるのは辛いことだ。しかし(来季)また戻ってきて、栄光をめざして努力する大きな、大きなチャンスでもある」