MotoGPの2023年シーズン終了後にリカルド・トルモ・サーキットで実施されたバレンシアテスト。レプソル・ホンダのジョアン・ミルは所属2年目の2024年に向けて、ホンダが初めて「機能するモノをテストに持ち込んだ」と語った。

 9月のミサノテストでホンダは「少し助けが必要だ」と語っていたミル。その際にはホンダからドゥカティ陣営のグレシーニへ移籍したマルク・マルケスも求められるところから「まだ遠い」と認めていたが、バレンシアテストを終えた後にミルはバイクが目に見えて改善したことに満足していた。

 ミルは2024年のRC213Vが「より良く機能している」として、MotoGPを撤退したスズキからホンダに移籍して以来「初めて違いを感じることができた」と語った。

「かなり満足しているよ。彼らが何か機能するモノをテストに持ち込んだのは初めてだからね」とミルは語った。

「1日を通してかなり感触が良かった。金曜日の転倒の後、テストに出られないと思っていたからチャレンジだった」

「毎日、少しずつ調子を上げていくのは大変だったし、週末(バレンシアGP)に乗れなかったことで感覚を掴むのが難しかった」

「でもすぐにラップタイムを上げられたし、このバイクは良くなっているようだ。どう走ってもリズムが良くて、走るたびに良くなっていった」

「いろいろ試したけど、ソフトタイヤを履いてタイムアタックする時間はなかった。でも僕はとてもハッピーだ。ポテンシャルが違うね」

 ホンダとしては2012年以来初めてマルケスのいないテストとなった。マルケスの後任にはVR46からルカ・マリーニが移籍となった。

 RC213Vの戦闘力はここ2シーズンで悪化しており、レプソル・ホンダとしての直近の表彰台は2023年の日本GPで、最後の優勝は2021年のエミリア・ロマーニャGPとなっている。こうしたチームの苦戦がマルケス離脱の主な要因となった。

 バレンシアテストを終え、ミルは2024年型RC213Vの軽量化によってハンドリングが向上したとしながらも、エンジンは「素晴らしいモノではない」と語り、2月のセパンテストに向けて改善すべき重要な部分だと語った。

「長くなって、重量も軽くなった。戦闘力のあるバイクを手に入れる第一歩で、まだ足りない部分もあるけど良いステップだ」とミルは言う。

「コースはあまり良くなかった。午後には風が吹いていない時間帯があったけど、その時はピッドボックス内にいたんだ。コースコンディションが良い間に周回を重ねることができなかったよ」

「最終的には残り15分となったが、ギャンブルをする必要はない。今回はハッピーだよ」

「エンジンは素晴らしいモノではなかったし、彼らが持ち込んだベストなモノでもなかった。これはセパンテストに向けて改善しなければいけない点のひとつだね。とはいえ、全体的に僕は満足だよ」

 そしてミルは次のように続けた。

「グリップが良くなった。そこで僕らは苦戦していたけど、明らかな改善があった。バイクのハンドリングも良くなったし、重量が減ったおかげでもっと簡単になった」

「乗りやすいバイクになったんだ。エンジン特性は多少同じだから、そこは改善し続ける必要がある」

「すでにタイムが出ていて、あと0.1〜0.2秒改善すればいいと分かれば、すでに別のポイントからスタートしていることになる。それが僕を嬉しくしてくれる」

 そしてミルは、不本意に終わったミサノテストからホンダが対応したことに満足しており、状況がさらに改善するのは「時間の問題」だと考えている。

「彼らがバイクを作り上げる方法を知っているのは明らかで、本当に機能するモノを持ち込んで、そこから改善していくのは時間の問題だと思う」

「今回僕が乗ったバイクは、来年いい結果を残すための良い出発点だ。僕らはもう一歩進む必要があるけど、今回見られたことモノから彼らが前進できると僕は確信したんだ」