マクラーレンとアルピーヌによる争奪戦を経て、2023年にマクラーレンからF1デビューを果たしたオスカー・ピアストリ。2度の表彰台とスプリントで1勝を挙げるなど、素晴らしい1年を過ごした。

 シーズン序盤はマクラーレンの競争力が低く、ピアストリやそのチームメイトのランド・ノリスが注目を集めることはなかった。しかし、予選では経験豊富なチームメイトに匹敵する速さを見せ、すぐにF1に順応してみせた。

 マクラーレンは今季、9回の表彰台を獲得したが、そのうち7つはノリスが獲得。ポイントもピアストリが97点、ノリスが205点と倍近く稼いだのはさすがといったところだが、ピアストリもカタールGPのスプリントでポール・トゥ・ウィン。日本GPとカタールGPの決勝ではそれぞれ3位、2位を獲得した。

 マクラーレンはピアストリに大きな期待を寄せていたが、チーム代表のアンドレア・ステラはピアストリが”我々の期待以上”の結果を残したと認めている。

「我々の分析では、オスカーのシーズンは並外れたものだった。それは我々の期待を超えているという意味だ」

「彼が並外れた選手である理由は、その習得の早さにあると思う。そしてこれは、レースという時間枠の中、イベントという時間枠の中、シーズンという時間枠の中、どのような規模であれ当てはまることなのだ」

「彼の(学習曲線の)勾配はとても印象的で、それは明らかに来季への期待を抱かせる。そして、期待には確認作業が必要だ。しかし、オスカーの良いところは、地に足がついていて、献身的なところだ」

「どちらかといえば、彼との仕事は、この勾配を確認するために何をすべきかということであり、冬に向けて計画を立てるという点では、すでに効果的に進められている」

 ピアストリの22歳とは思えない落ち着きと成熟ぶりは、パドック全体に大きな印象を与えており、ステラ代表によれば、それが彼の急成長を支えている重要な特性のひとつだという。

「なぜ彼があれほど急成長を遂げることができるのか、その鍵となる要因のひとつは、ドライブ以外のところにあるのかもしれない」

「彼はとても落ち着いていて、自分の才能を最大限に発揮できる状態を保つのがうまいんだ」

「私にはそういう資質はない。自分自身を最も生産的な状態に保つためには、自分の心理状態を積極的に考えなければならない」

「オスカーの場合、それはごく自然に身についたものなのか、あるいは若いキャリアを通じてそのことに取り組んできたのかはわからない」

「現在、あるいは過去に偉大なドライバーを見たことがあっても、彼らは皆、ベストを尽くせる状態でないために、時にパフォーマンスを落としてしまうことがある。オスカーにとって、これはごく自然なことだと思う」