アロー・マクラーレンからインディカーに参戦するパトリシオ・オワードは、2024年にマシンがハイブリッド化されることについて、各チームが直面する課題は少なくないものの、それ以上にニューマシンの導入はシリーズにとって必要だと考えているようだ。

 インディカーは、2024年から現行の2.2リッター・ツインターボV型6気筒エンジンにハイブリッド・システムを組み合わせる形にアップグレード。アシスト時には最大150馬力のブーストが得られる。

 オワードは2024年、マクラーレンのF1リザーブドライバーに選ばれ、先日アブダビで行なわれたテストに参加。103周を走り2番手タイムを記録する素晴らしい走りを見せた。またアブダビGPのFP1でも、マクラーレンのF1マシンを走らせている。

 多忙なオフシーズンを過ごすオワードは、9月下旬にセブリングで行なわれたテストでインディカーのハイブリッドマシンのテストに参加。新時代のマシンをドライブした数少ないドライバーのひとりだ。

 その経験を振り返り、彼は予想される困難について次のようにmotorsport.comに語った。

「来年、チャレンジが待っているのは間違いない」

「信頼性の面では、誰にとってもチャレンジになると思うし、それ(ハイブリッド)を最大限に生かすという意味でもチャレンジになると思う」

「そしてルールはまだかなり不透明だ。何ができて何ができないのか分からない。だからそれを待っている。でも、これからが本番だ。学習曲線を描いていくことだろう」

 インディカーのハイブリッド化は、2022年シーズンの前から計画されていたことであり、当初はエンジンが2.4リッター化される予定だった。後に計画が変更され、エンジンは現行の2.2リッターを継続して使用することになった。

 しかしオワードは、シャシーの刷新を望んでいたという。現行シャシーはダラーラのIR12(亡くなったダン・ウェルドンをリスペクトして通称DW12と呼ばれている)であり、2012年から使用されている。最後の大幅アップデートは2018年で、IR18と改名された。

「僕は間違いなく、新しいマシンに乗るドライバーのひとりだ」

「この新時代のエンジンが新車とともに登場しないのは腹立たしいよ。新しいエンジンの前に、新しいクルマがどうしても必要なんだ」

「でも、僕は決断を下せない。僕にできるのはマシンを走らせることと、できる限り開発を手伝い、それを最大限に活かすことだけだ」

「でも、インディカーは進化しなければならない立場にあり、大きな一歩を踏み出さなければならないと本当に思っている。ベイビーステップではダメなんだ」

 オワードはIMSAスポーツカー選手権を走るLMDh車両やF1を引き合いに出し、インディカーの進化について語った。

「IMSAの新しいLMDhマシンを見てよ」

「ピットレーンの途中でエンジンを止めたりするんだけど、それを見てテクノロジーを実感するんだ」

「F1マシンとそれに注ぎ込まれている技術を目の当たりにした後、インディカーを見て『すげえ、カッコイイ』って言う人なんて誰もいないよ」

「僕が責任者だったら、『なんてこった、新しいインディカーを見たか?』と言ってもらいたいと思うんだ。インディカーを見て、ガッカリされたくないよね。これから何が起きるのか、どう進化していくのか……そういうのを見て、興奮してほしんだけどね。ご存知の通り、今はそうなっていない……それが今の状況なんだ」