伝統のデイトナ24時間レースの1週間前に行なわれた公式テスト”ロア・ビフォア・ザ・ロレックス24”。その最終日には予選が行なわれ、宮田莉朋が所属するヴァッサー・サリバン・レーシングのレクサスRC F GT3がGTDクラスのポールポジションを獲得した。これについては宮田自身も驚きだったようだ。

 2023年にスーパーGTとスーパーフォーミュラの2冠を達成した宮田は今季、海外に拠点を移してFIA F2とヨーロピアン・ル・マン・シリーズ(ELMS)を戦うという多忙なシーズンを送ることになる。今回宮田はその準備の一環として、IMSA最大のイベントであるデイトナ24時間に初参戦する。

 その予選でポールタイムを叩き出したのは、宮田の同僚であるカナダ人ドライバーのパーカー・トンプソン。23台がひしめくGTDクラスの中で最速となり、ポールポジションを勝ち取った。

 宮田はこれについて、レクサス勢は1周のペースという点で苦しんでいたため、チームメイトがこのようなパフォーマンスを発揮できるとは思っていなかったと語った。

「ロア(テストセッション)で僕たちはロングランをメインに練習していました。GT3というのはBoP(性能調整)のカテゴリーなので、他メーカーとパフォーマンスの比較をするのは難しかったです。その中でポールポジションを獲得できたことは本当に驚きです」

「素晴らしいスタートになりましたが、今はレースに集中しないといけません。24時間レースというのはモータースポーツで最も難しいものであることは理解しています。チームは経験豊富ですが、まだロレックス24(デイトナ24時間)で勝ったことがないので、それが良いモチベーションになっています」

 宮田はスーパーGTのGT500クラスに昇格する前、GT300クラスでRC F GT3を走らせていた。その経験も、今回のテストセッションにおけるマシン改善への貢献に繋がったようだ。

「簡単ではありませんでしたが、特別難しくもありませんでした」と宮田は振り返る。

「デイトナを走るのも、このチームと仕事をするのも(12月のIMSA公式テストが)初めてでしたが、僕はRC F GT3での経験があったので、このマシンのポテンシャルや、強みと弱点が分かっていました」

「この経験を活かして、チームとセットアップの改善について話し合うことができましたし、それは良かったと思います。チームはとてもプロフェッショナルですし、自分に対しても親切に接してくれます」

「日本でTCD(トヨタカスタマイジング&ディベロップメント)と仕事をするのと同じように、アメリカのTRD(トヨタ・レーシング・デベロップメント)とも協力しています。そこは僕にとっては今までやってきたことと同じような感じです。彼らもたくさんのサポートをしてくれています」

 現段階では確定していないものの、宮田は今年のル・マン24時間レースに出走する可能性もある。実現するかどうかはELMSで所属するクール・レーシングに参戦枠が与えられるかどうかにかかってくるが、これについて宮田は「ル・マンで走ることができれば、その週末はとても良い経験になると思いますし、自分にとっても重要なものになると思います」と述べた。