2024年シーズンから、これまでのスクーデリア・アルファタウリに代わって”ビザ・キャッシュアップRB”という名称でF1を戦うことになったイタリア籍のチーム。彼らは新シーズンに向けてレッドブル・レーシングとの提携強化を打ち出しているが、これはF1における“Bチーム論争”を再燃させることになりそうだ。

 現在のF1では、当然特定のチームと全く同じマシンで参戦することはできないが、ギヤボックスやサスペンションなど、一部パーツは供給可能となっている。例えば、メルセデス製パワーユニット(PU)を使うアストンマーティンは長らくメルセデス製ギヤボックスを使用してきたし、ハースもPUサプライヤーであるフェラーリと提携して様々なパーツの供給を受けてきた。

 その中でも、RBチームのような姉妹チームを所有しているのはレッドブルのみだ。しかも彼らは今シーズンからその提携を強化していく見込みであり、イギリスのビスターにあるRBチームの空力部門はレッドブル・レーシングのファクトリーがあるミルトンキーンズに移転予定。さらにはRBチームの一部スタッフのミルトンキーンズへの異動も進められていくようだ。

 マクラーレンのCEOであるザク・ブラウンは、こういった現状について危機感を示している。彼は以前、motorsport.comに対して次のように語っていた。

「彼らがイタリアから多くの人材を移動させているのには理由がある。レッドブルには様々なメリットがあるんだ」

「ヘルムート(マルコ/レッドブルのモータースポーツアドバイザー)が言ったように、彼らは2チーム体制から利益を得るためにできることはすべてやるつもりだ」

「ルールがそうなっているのだから、それは理解できる。しかし、技術提携をめぐるスポーツのガバナンスを見直す必要があると思う」

 ブラウンは、マクラーレンの2024年新車カラーリング発表の際、Sky Sportsのインタビューに対して改めてBチーム問題について言及。F1の公平性が損なわれてしまうと主張した。

「ルールに関しては取り組むべきことがいくつかある」

「A-Bチームに関しては、今後本当に問題になってくると思う。共同のオーナーシップなどというものは他のスポーツを見渡しても一切ないものであって、多くの利益相反を生むだろう」

「予算制限が取り入れられた今こそ、我々は完全に公平なスポーツであるべきだ。ひとつの企業がふたつのチームを所有したり、Aチーム・Bチームといった関係が存在する場合、スポーツとしての公平性が損なわれ始めると思う」