2024年シーズンのWRC(世界ラリー選手権)の開幕ラウンドとして開催されているラリー・モンテカルロ。大会3日目は最終ステージで見事なドライビングを見せたティエリー・ヌービル(ヒョンデ)が逆転で首位に立ち、最終日を迎える。

 大会2日目(SS3〜SS8)を終了した時点では、トヨタのエルフィン・エバンスとセバスチャン・オジェがワンツーとなっており、ヌービルはトップのエバンスから16秒離されていた。しかしヌービルは3日目午前のステージ(SS9〜SS11)でトヨタ勢との差を詰め、トップに浮上。エバンスとオジェに対して5秒のリードを築いていた。

 ただ午後のループが始まると形成逆転。オジェがSS12、SS13を立て続けに制してトップに立ったのだ。特にSS13は、オジェにとって記念すべき700回目のステージ優勝となった。

 オジェがヌービルを0.8秒リードして迎えた3日目の最終ステージSS14だったが、ここではヌービルに軍配が上がり、再逆転。3.3秒差のトップで3日目を終えた。2024年からの新ポイントシステムに基づき、土曜日を首位で終えたヌービルには18ポイントが暫定的に与えられた。これとは別に、最終日の走行タイム順で追加のポイントが付与される。

 このようなトリッキーなポイントシステムになったことで、現在優勝を争うヌービルとオジェ以外にも大量得点獲得の可能性が残されている。

 例えば、現時点でヌービルと34.9秒の差がついてしまった3番手のエバンスは、最終日に逆転して総合優勝を勝ち取るのは簡単ではない状況となっている。しかし、仮に最終日のタイムでトップとなり、最終パワーステージのタイムも最速であれば、7+5=12点が加わることとなり、土曜日までで獲得した13点と合わせると25点。昨年までのシステムでは総合2位+パワーステージ優勝でも23点しか獲得できなかったことを考えると、最終日の頑張りがチャンピオンシップにより直結するシステムだと言える。

 3日目終了時点での順位は、トップがヌービル、2番手オジェ(+3.3秒)、3番手エバンス(+34.9秒)、4番手オット・タナク(ヒョンデ/+1分46.9秒)、5番手エイドリアン・フルモー(Mスポーツ/2分54.0秒)、6番手アンドレアス・ミケルセン(ヒョンデ/4分21.2秒)、7番手勝田貴元(トヨタ/7分34.0秒)となっている。

 白熱する首位争いが繰り広げられる今回のラリー・モンテカルロ。オジェも午前は慎重になりすぎていたとして、午後のループではヌービルに追いつくため、よりリスクを冒したと認めている。一方エバンスは、午前はハイブリッドのパワーが得られないトラブルがあったものの、午後はフィーリングがそれほど悪くなかった中でライバルに差をつけられたことに「驚いた」としており、「感触がとても良いわけではないけど、少し停滞している感がある」とコメントした。