フェラーリはバルセロナで行なわれた2日間のタイヤテストで、2023年のマシンであるSF-23だけでなく2022年のF1-75も走らせた。このテストをハイブリッドシステムの使い方を改善するためにも活かしたようだ。

 ルイス・ハミルトンが2025年から加入することを電撃的に発表したことで、ファンの間でも爆発的な注目を集めているフェラーリ。まだ2024年シーズンがこれから始まろうとしているタイミングだが、ハミルトンが加入するまでの”過渡期”だと捉えられかねないほどの話題性だ。

 しかし言うまでもなく、フェラーリは2024年シーズンに向けてわずかなチャンスでもパフォーマンス改善につなげようとしている。

 ピレリはバルセロナのカタルニア・サーキットでタイヤテストを実施。フェラーリがこれを担当したが、このテストには2023年のマシンだけでなく、旧車テスト(TPC)の対象となる2022年のF1-75も持ち込まれた。

 この2日間のテストは当初ウエットタイヤの開発に費やされるはずだったが、イベリア半島を襲った干ばつを受け、人為的に路面を濡らすことを当局が禁止したため、2025年ドライタイヤの開発テストに変更された。

 カタルニア・サーキットは、フェラーリのテストコースであるフィオラノよりも厳しいコースであり、フェラーリはここでハイブリッドシステムの使い方を追求したようだ。

 TPCのレギュレーションは2024年に向けて一部変更されており、『車両は、選手権シーズンの少なくとも1回のイベントもしくは現行車両テスト(TCC)で使用された仕様のコンポーネントとソフトウェアのみを使用する必要がある』と定められている。

 しかしレッドブルからエンジニアのデビッド・ジョージを獲得したフェラーリは、MGU-Kのパワーデリバリーを改善することができたようだ。

 コーナー立ち上がりでのトルクを抑え、ストレートで使えるパワーを増加。ブレーキングでのロスも少なくなり、タイヤのデグラデーションも減り、レースを通じて安定したパフォーマンス発揮できるようになったという。

 ドライブしたシャルル・ルクレールとカルロス・サインツJr.は、最新世代ではないパワーユニットでもその効果を感じたとのこと。その学習プロセスは終わったわけではないだろうが、2024年のマシンであるSF-24における成長要素のひとつにはなるだろう。なお旧型のF1-75は、ふたりの若手ドライバー、アーサー・ルクレールとオリバー・ベアマンがステアリングを握った。

 チャンスがあれば、レッドブルとマックス・フェルスタッペンを打ち負かそうとしているフェラーリだが、SF-24で目指す目標のひとつは複雑で扱いにくいSF-23よりも、運転しやすく扱いやすいマシンに仕上げることだろう。

 その目的が達成されたかどうかは、2月13日に予定されている新車発表の翌日、SF-24がフィオラノでフィルミングデーの200kmの走行を行なう日に見えてくるだろう。

 フィルミングデーであまり多くのことが分かるわけではないが、ドライバーたちの顔を見れば楽観的に将来を見据えることができるのか、それともまた過渡的なチャンピオンシップを余儀なくされるのかがわかるかもしれない。