グレシーニのマルク・マルケスは、MotoGPセパンテストでドゥカティ・デスモセディチGPへの適応を進めているが、まだホンダ時代の乗り方が抜けきらないという。

 マルケスは2023年限りで11年間所属してきたホンダを離れ、グレシーニへと移籍。今シーズンはドゥカティのマシンへ乗り換えとなった。

 セパンテストは彼にとって昨年のバレンシアテスト以来のライディングとなる。セパンテスト初日こそトラブルが頻発し思うように走れなかったが、2日目は精力的に走り込み、全ライダー中最多となる72周を走行した。

 マルケスはドゥカティへの乗り換えにあたって、ブレーキやリヤタイヤの使い方がホンダとは真逆だと違いを指摘しており、現時点ではまだドゥカティの良さを完全に引き出せておらず、ホンダ時代のライディングになってしまっていると話した。

「リヤタイヤの使い方が全くの逆なんだ」とマルケスは言う。

「そのため、まだ僕はドゥカティのマシンをホンダのように乗っているんだ」

「バレンシアテストでは大丈夫だったけど、ここではそうじゃない。今はこれまでの11年間の癖を抜いていく必要がある。だからこれは難しいんだ」

「リズムに乗っているときは余裕もあるから楽だ。でもタイムアタックになると、何も考えず本能に従って乗ることになる」

「そして本能で乗っていると、僕はホンダのときのように乗ってしまっている。だけどそれはこの(ドゥカティの)バイクに乗る上でベストな方法じゃない。だから一歩一歩進んでいる途中だ」

 マルケスはドゥカティのリヤグリップを活用できていないことで、特に高速コーナーの立ち上がり加速で苦戦していると説明した。

「ドゥカティのバイクは止め方が(ホンダと比較して)違っているんだ」

「でもブレーキの点で僕が負けているわけじゃない。その逆で、僕は他のドゥカティライダーと比較しても引き離している」

「リヤグリップがかなりあるんだけど、その使い方を僕はまだ理解する必要がある」

「ユーズドタイヤで僕が良いペースを刻めている理由はそれなんだ。でもニュータイヤからは十分に恩恵を引き出せていない」

「ただマシンのブレーキングという点では、一歩一歩理解を上手く進められている。午前は苦戦していたけど、午後になって良くなったよ」

「今のところ、僕がロスしている部分はコーナー脱出で、特に高速コーナーだね。低速コーナーでは僕も速いんだけど、高速コーナーになるとバイクをプッシュする自信を持っている必要があるんだ。そして僕はまだ、そこで苦戦している」

 マルケスは短いテストの中で、ニュータイヤをテストする機会が限られていることもあり、1周のペースでまだ苦戦していると感じている。彼はロングランでは既にリズムに乗ることができていると考えており、1周の走りが要改善だと語る。

「今日(2日目)の終盤にタイムアタック用タイヤがひとつあったんだけど、スプリントレース(のシミュレーション)で10周ほどすることにした。というのも、もっと連続で走ってこのバイクを理解する必要があると感じていたからだ」

「そして実際、シミュレーションを初めてみると、遅くなってから最後は速くなっていた。つまりバイクへの理解が1周ごとに深まっていたということだ」

「タイムアタックでは結構苦しんでいたんだ。ライダーにとって、ニュータイヤをバイクでどう使うかというのは、理解するのが最も難しいことでね。僕もそこで苦しんでいる」

「ユーズドタイヤではリズムやペースから、たくさん走ることができている」

「でもタイムアタックでは2周しか無いし、その数時間後にまた2周というくらいなんだ。だからまだタイヤの使い方を理解しなくちゃいけない」