2024年から世界耐久選手権(WEC)ハイパーカークラスに新開発のLMDh“A424”を投入するアルピーヌ。2月7日(水)に行なわれたF1とWECの合同発表会では、2台のA424に乗るドライバーの組み合わせが明かされ、36号車にはミック・シューマッハー、ニコラ・ラピエール、マシュー・バクシビエールが乗ることとなった。

 アルピーヌのWECチームを運営するシグナテックのフィリップ・シノー代表は、今年WECデビューを飾るシューマッハーを、16回のル・マン参戦経験を持つラピエールの乗る36号車に配属することは当然の選択だったという。

「(シューマッハーを起用したのは)早く準備を整えるためだったというのは明らかだ」とシノー代表は語り、シューマッハーにとってラピエールは「完璧な教師」だと評した。

 シューマッハーと組むことなるラピエールとバクシビエールのふたりは、2022年にアルピーヌ・ギブソンA480をドライブし、WECのLMP1クラスで2勝を挙げたクルーの一員。ハイパーカークラスへのLMP1マシンでの特例参戦が認められなくなって以降は、A424開発の傍らLMP2クラスへ参戦していた。

 一方でシューマッハーはハースのF1シートを失って以降、メルセデスでF1リザーブドライバーを担当。今年もその役職を継続しつつ、アルピーヌからWECに参戦することになる。

「このような経験豊かなドライバーふたりとマシンを共有できるのはとても光栄なことだし、彼らからしっかりと学ぶことができる」

 新たなチームメイトについてそう語るシューマッハー。彼はアルピーヌでのWEC参戦が発表される前の昨年10月にヘレスでアルピーヌのトライアウトテストに参加したが、シューマッハーのレースに向かう姿勢はシノー代表から高い評価が与えられている。

「彼はスポンジみたいで、耳を開き、多くの質問を投げかけてきた」とシノー代表はシューマッハーの初テストについてそう振り返った。

 またラピエールはシューマッハーについて次のように語った。

「ミックが(アルピーヌWECチームに)加わりたいかどうかまだ分からなかった最初のテストの時点から、彼が耐久チームに馴染むことができるというのは明らかだった」

「シングルシーターカテゴリーから来た人みんなができる訳じゃない。あれは違う世界だからね」

「ミックにはスピードがある。それは彼が来る前から分かっていたことで、マシンをシェアすることに適用して3人のラインナップにどう馴染むかという方が課題だった」

「その点、彼はとても良くやってくれた。新鮮なアイデアと新しい風をもたらしてくれる」

 36号車の僚機となる35号車A424は、ポール=ルー・シャタン、シャルル・ミレッシ、フェルディナンド・ハプスブルグの3名で8戦のWECを戦う。

 シノー代表は、アルピーヌWECチームに「ナンバー1とナンバー2のマシンはない」と強調し、来月カタールでシリーズが開幕する時には2台が「同じレベルにある」ことを期待している。