2月14日(火)、マクラーレンの2024年のF1を戦う新車MCL38がお披露目された。

 マクラーレンは既に1月17日にMCL38のカラーリングを公開しており、ここ数年と同様にパパイヤオレンジとブラックを組み合わせつつも、80年代から90年代にかけてのマルボロ・マクラーレン時代を踏襲したような塗り分けとなった。

 今回公開されたのはその“実車”。2月21日から3日間にかけてバーレーンで行なわれるプレシーズンテストではまた違った空力パーツを装備したMCL38が登場する可能性もあるが、マクラーレンが2024年シーズンを戦う上ではこのマシンがベースとなる。

 MCL38はMCL60の空力デザインを踏襲。正常進化版と言えるだろう。

 チームは発表後、イギリスのシルバーストン・サーキットでフィルミングデーを利用してMCL38のシェイクダウンを実施予定。ここでランド・ノリスとオスカー・ピアストリのふたりがステアリングを握る。

 なお昨年のMCL60はマクラーレンの創立60周年を記念して“60”と名付けられたが、今年は既定の命名規則に戻る。そのため、2022年のMCL36からMCL37を飛ばしてMCL38となった。

 マクラーレンの2023年シーズンを振り返ると、大躍進という言葉が相応しい。シーズン開幕時点では当初の開発目標をクリアできずに入賞争いもままならない状況だったが、アンドレア・ステラ新代表のもと、シーズン途中の段階的な大型アップデートでMCL60は豹変。先日契約延長を発表した若きエースであるノリスと驚異の新人ピアストリのふたりがイギリスGP以降、計9回の表彰台を届けた。ピアストリはカタールGPでF1スプリント勝利も挙げた。

 レースによっては、マクラーレンは現代F1でのベンチーマークとなっている最速レッドブルに迫る走りを見せ、コンストラクターズランキングでもレッドブル、メルセデス、フェラーリに次ぐ4位となった。

 マクラーレンの今年の目標は、昨年の勢いそのままに熾烈な上位チーム争いを繰り広げ、さらにもうひとつステップを上がることだろう。ドライバーラインナップは昨年同様ノリス、ピアストリのコンビで、ふたりとも実力は折り紙付きだ。さらなる高みを目指すことができるかどうかは、マシンの出来次第とも言える。

 マクラーレンは昨年からチーム体制を大きく変更しており、先月からは元レッドブルのロブ・マーシャル、元フェラーリのデビッド・サンチェスがテクニカルディレクターとしてチームでの業務をスタート。ピーター・プロドロモウと共に、“3本柱”としてマクラーレンの技術部門を率いることとなる。

 また、マクラーレンでは昨年から自社風洞の稼働を開始。MCL38もこの風洞を活用して開発が行なわれた。チームはその他のインフラ設備にも投資を行なっており、そうした強化もチームにとっては追い風となるはずだ。

 勢いを見せるマクラーレンが今年は三傑入りなるか? それとも新たな刺客に行く手を阻まれるのか? 2024年シーズンは2月29日にバーレーンで開幕する。