2月14日(水)、メルセデスは2024年シーズンのF1に投入するニューマシンW15を発表。テクニカルディレクターを務めるジェームス・アリソンは、先代マシンでチームが頭を悩ませてきたリヤの挙動を解消することがW15の開発において大きな焦点だったと語った。

 メルセデスは2022年に現行のグラウンドエフェクトレギュレーションが導入されて以降、マシン開発で後手に回り、直近2年でのレース勝利はたったの1回。コンストラクターズランキング8連覇を誇ったチームが、最速レッドブルの後塵を拝し続けてきたのだ。

 メルセデスは2023年シーズンの途中まで独自の開発コンセプトを貫いてきたものの、その年のモナコGPで大型アップデートを投入。2024年マシンではマシン開発で大きな方向転換を行なうと宣言してきた。

 14日に公開されたW15では昨年のW14からの変更点も多く、常勝軍団復活への野心が伺える。

「どんなマシンでも、設計というのは反復的なプロセスだ。そして長くかかるものなのだ」

 アリソンはW15発表に際してそう語った。

「時は昨年まで遡る。ニューマシンでは、シーズン中には不可能な大きな変更を加えることが可能になる。これらの大きな変更は、その年の前の夏に決定されるのだ」

 メルセデスは2024年シーズンに向けて、W15では先代からシャシーやギヤボックスケーシングを変更。より少ない空気抵抗でより大きなダウンフォースを発生させる空気効率や、足回りの改善を目指した。

「従来マシンにあった予測不能なリヤアクスル(の挙動)を改善することが大きな焦点だった」とアリソンは続ける。

「前後アクスル、特にリヤアクスルでW14よりもタイヤをコントロールしやすくなるような努力を行なってきた。DRS効果やピットストップでのパフォーマンスなど、改善の余地があった部分にも手を入れた」

 しかしアリソンは、実際にシーズンが開幕するまでW15に正しい評価を下すことはできないと気を引き締めている。

「我々は良いオフシーズンを過ごしたと感じているが、F1は相対的なスポーツであり、我々がどれだけ大きな一歩を踏み出せたかは時間が経ってみなければ分からない」

「投入したマシンから最大限のパフォーマンスを引き出すことに集中しているが、レギュレーションはまだ(導入から)日が経っておらず、今後の開発競争に期待している」

 メルセデスは発表会を終えて、同日にイギリスのシルバーストン・サーキットでのシェイクダウンを予定している。その後チームはバーレーンへ向かい、2月21日から3日間のプレシーズンテストに参加する。2024年シーズンは同地で2月29日に開幕する。