2月14日に発表されたメルセデスF1の新車W15。カラーリングの一部に伝統のシルバーが復活したが、チーム代表のトト・ウルフはこれは当然のことだったと主張した。

 メルセデスは2023年マシンW14では、2020〜2021年にかけて人種差別と戦う意思を示すために採用していたブラックカラーを復活させた。2022年に一度はチームの伝統であるシルバーアローへ回帰していたが、これを1年限りで捨てたのだ。

 ここには2020〜2021年にかけてとはまた違った事情も含まれていた。2023年のメルセデスW14は、ボディ素材そのままの色……それで”ブラックカラーリング復活”のように見えたわけだ。2022年から導入された新レギュレーションの下では、各チームがマシンの軽量化に苦労。少しでもマシンを軽くするため、極力カラーリングが排除されたのだ。

 メルセデスF1のトト・ウルフ代表は当時次のように語っていた。

「1グラムでも減らすためにどこを削れるかを考えた。そして今、歴史は繰り返されることとなったのだ」

「このマシンにはカーボン地の部分と、マットブラックにペイントされた部分があることが分かるだろう」

「知っての通り、2020年にカラーリングを変更した時の主な動機は、我々が考える多様性や平等性を推進するためであった。あれから黒という色は我々のDNAの一部となったので、そこに回帰できて嬉しく思う」

 しかし2024年の新マシンW15では、ノーズからマシン上面にかけてシルバーの塗装が一部で復活。ブラックとの2色の塗り分けとなった。つまり重量問題はある程度解決を見たと考えられる。

 ウルフ代表は、新車のカラーリングについて言及。シルバーを取り戻すのは当然のことだったと話した。

「昨年の黒のカラーリングでは、我々の心の最前線に常にパフォーマンスがあった」

「現世代のクルマでは重量は実に重要な要素だ。我々はそうすることができるようになったなら、チームのアイデンティティになっているブラックに、メルセデスのシルバーを復活させて加えようと考えていた」

「このカラーリングはこのカラーリングはINEOSとペトロナスの特徴的なカラーが重要なハイライトとなっており、チームとしての我々を本当に反映している」

 なお2024年シーズンに向けてウルフ代表は、強い決意を示している。

「最前線で戦うためには、乗り越えていくべき山があることは理解している。このスポーツに、奇跡はない」

「しかし我々の野望と決意は固い。新しい道のりを描いてから、開発は順調に進んできた。我々はこのクルマに向けて、優先リストにいくつかの項目を保持してきた。我々が目標としてきたその一歩を踏み出せたかどうかは、すぐに分かるだろう」

 メルセデスF1は14日に新車を発表し、すぐにシルバーストン・サーキットでのシェイクダウンを行なう。その後、21日からのプレシーズンテストへと参加する予定だ。