マクラーレンは、新車MCL38を発表。さらに、シーズン序盤に3つの重要なエリアでのアップデートを予定しているようだ。

 マクラーレンは昨年、開発目標を達成できなかったと認め、シーズン中盤の全面的な”オーバーホール”が予定されていることを明かしたため、期待感は薄い状態でシーズン前半を戦った。

 しかしアップデートの結果、マクラーレンはシーズン中に最も進歩したチームとなった。 昨年のオーストリアGP以降、マクラーレンはランド・ノリスに7回、オスカー・ピアストリに2回の表彰台をもたらし、コンストラクターズランキング4位を獲得するに至った。

 今年のMCL38は、主な弱点である空力効率、低速コーナーでのメカニカルグリップ、タイヤとの相互作用のさらなる改善を目指した進化を遂げているという。

 チームのアンドレア・ステラ代表は3つの領域すべてでステップを踏んでいると考えているが、開発が間に合わなかったプロジェクトもあるため、さらなるアップデートが控えているという。

「3つの大きな目標があった」とステラは説明する。

「ひとつは空力効率の向上、ふたつ目はメカニカルグリップの向上、そしてタイヤとの相互作用の改善だ」

「比率は言いたくないが、この3つの分野すべてで改善できたと言える。しかし、これらそれぞれにさらなる改善の可能性があると見ている」

「ポテンシャルを秘めたプロジェクトもいくつか着手していたが、ローンチ仕様のクルマに搭載するのは間に合わなかった」

 マクラーレンの開発が予定より遅れてしまったのか、MCL38は昨年のように大幅なパフォーマンスアップデートを受けることになるのかという質問に対し、ステラは次のように答えた。

「イノベーションがうまくいかなかったというよりも、いくつかの開発プロジェクトがうまくいかなかったということだと思う」

「複数の開発プロジェクトに着手する場合、できるだけ早くそれを実現させたいのは当然だが、我々がクルマを設計する上では、これらのプロジェクトが後からクルマに搭載される余地は十分にある」

「レイアウトの観点からは、これらのプロジェクトがいつ利用可能になるかという制限はない。だからプロジェクトが成熟し、デリバリーの準備が整うまでに必要な時間だけが問題だ」

 ステラ代表は、アイデアや予算が尽きる前にアップデートを続けることで、2024年を通して”軌道を維持”できると期待している。

「マシンを走らせれば開発という観点から、昨年オーストリアでスタートし、シンガポールで固めた軌道を維持できるようなステップを踏めたかどうかがわかるだろう」

「予算には上限があるので、アップデートは慎重に計画する必要がある。開発が制限されるのではなく、予算が制限される可能性があるからだ」

「開発では可能な限りプッシュし、パーツやプロジェクトが成熟したら、ボタンを押し、これらのパーツをトラックサイドに提供する。そしてある段階で、予算が限られてくるか、アイデアや開発が限られてくるかを見極めることになる」