2月15日(日本時間2月16日)、レッドブル・レーシングは2024年シーズンのF1で使用するニューマシンRB20を公開した。

 レッドブルは、現行テクニカルレギュレーションが導入された2022年以来F1を席巻しており、2023年シーズンは22戦21勝という圧倒的な強さで2022年に続いてダブルタイトルを獲得した。

 2024年もレッドブルは引き続きマックス・フェルスタッペンとセルジオ・ペレスというコンビで3年目のダブルタイトル防衛に挑む。フェルスタッペンとしてはドライバーズタイトル4連覇がかかるシーズンだ。

 結果的にレッドブルは昨年、ライバルに圧倒的な大差をつけてシーズンを終えたが、2024年に向けてライバルチームはレッドブルに追いつけ追い越せと開発を行なっている。王者とはいえ、うかうかしてられないのがF1だ。

 レッドブルの2024年シーズンのカギを握るRB20は、現行レギュレーション下での初号機RB18、2年目のRB19からの正常進化版だという。発表前にはイギリスのシルバーストン・サーキットでシェイクダウンしている姿が激写されており、ここでは少なくともサイドポンツーン、エンジンカバー、リヤウイングなどに変化が見られた。

 発表されたRB20を見ると、エンジンカバーやサイドポンツーンにメルセデスの昨年マシンであるW14と類似した点が見受けられる。ヘイローからエンジンカバーに沿って後方に長い段差が設けられているのだ。

 サイドポンツーンは下部のえぐれ(アンダーカット)部分がさらに大きくなり、開口部は非常に小さくなっている。受け口のように下側のボディワークが前方に伸びていた先代RB19とは異なり、開口部の上側が前方に伸びている点にも注目。レッドブルが作り出したトレンドに他チームが追従してくる中で、さらに一歩先を行ったようだ。

 幅広なノーズはフロントウイングのメインプレーン先端まで伸びており、これも先代RB19とは大きく異なる印象だ。

 一方でフロアはかなりシンプルなモノが搭載されており、これはできるだけライバルチームからマシンの最も重要な空力デバイスを隠しておくための策略である可能性が高いと見られている。

 ちなみに、チームの女性スタッフに対する不適切行為があったという疑いがかけられているクリスチャン・ホーナー代表は新車発表会に出席。現在進行中の法的問題であるため、メディアからの質問は制限された。

 ホーナー代表は、RB20について次のように語った。

「これは昨年のマシンを進化させたモノであり、我々にとって言うまでもなく20番目のマシンだ」

「みんなじっとしているわけではないし、保守的でもない。ある部分ではかなりアグレッシブで、限界に挑戦しているのがわかる」

「我々のライバルが、激しくプッシュし我々が昨年使っていたマシンと同じようなテーマを持ったマシンを発表していることを意識している」

「RB20については、舞台裏のすべての人たちが懸命に働いているのがわかるし、マシンのディテールの一部は実に見事だ」

 ドライバーのマックス・フェルスタッペンは、昨年の最終戦アブダビGPで初めてマシンの初期デザイン画を見た際、「ワオ、これはある意味でかなり違う」と感じ、「彼らが選んだ方向性にはかなり満足している」と語った。

 セルジオ・ペレスは、「これほどコンセプトを変えるとは想像していなかっただろうし、レッドブルの勇気だと思う」と話した。

 2月上旬から始まった今年の新車発表ウィークはレッドブルが大トリを飾った。2月21日からはいよいよ3日間のプレシーズンテストがバーレーン・インターナショナル・サーキットにて開始される。新車発表会で手の内を隠したチームのマシンも、このテストで白日の元に晒される。さて、どんなサプライズが待っているのだろうか?