MotoGPで苦しい時期が続いているホンダだが、ライダーのジョアン・ミルはセパンテストの結果などからアプローチの変化を実感。次回テスト、そして今後に期待を寄せている。

 ホンダはMotoGPで長らくトップの位置を争ってきたが、ここ数年は苦戦。マルク・マルケスはチームを昨年限りで離脱し、アレックス・リンスもLCRホンダからヤマハへ移籍することを選んだ。

 同じ日本勢のヤマハ、そしてホンダがライバルに対して競争力で劣ってしまった理由は、バイクの開発に対する保守的な考え方など、ヨーロッパ勢とのアプローチの違いなどが挙げられていた。

 そうした中、ホンダも挽回するために様々な行動を起こしている。昨年終盤にHRC(ホンダ・レーシング)の開発室室長が交代したことは、そのひとつという指摘もある。

 ホンダもヨーロッパ流のアプローチを取り入れつつあり、そうした変化はライダーからも敏感に察知されている。2月初旬に行なわれたセパンテストを終えたミルは、これまでとの違いについて訊かれた際に次のように語った。

「昨年、彼らが人事でかなり変更を行なったことは事実だし、物事の進め方を少し変えたのも事実だ。そして今、僕らはその結果を確かめはじめている。何かが変わったんだ」

「ここからカタールにかけてもっと何かを持ち込み、変化をもたらせれば、そのことが本当に示されることになる」

「昨年のミサノテスト(2023年9月)から、年末のバレンシアテストで最初に2024年型プロトタイプを試したところまで、大幅な改善を果たしてくれた。バイクを大改善し、たくさんのことを変えてみせた」

「このバイクはバレンシアでのモノとかなり似ているけど、エンジンがアップデートされている。皆がとてもハードに取り組んでくれたんだ。それは確信できるよ」

 ミルは3日間のセパンテストで最終的に1分57秒374を記録し、10番手となった。2023年にフランチェスコ・バニャイヤ(ドゥカティ)が記録したレコードタイムを0.7秒上回るモノとなっており、ミルとしては新型から引き出すことのできる1周のペースが印象的だったようだ。

「昨年よりもかなり速くなっているのが実際の所だし、僕らは前進したと言えるだろう」

「改善できたんだから、満足すべきだろうね。だけどその一方で、まだ望んでいたようなポジションじゃない」

「1分57秒3を記録できたし、実際これはいいタイムだ。でも2回目のタイム計測をしようとしていた時、クラッシュしてしまった。もしかしたら、もう少しラップタイムを改善できたかもしれないね」

「それはともかく、プッシュすればタイムは出せた。1分57秒3を出すのは朝飯前ということではないし、かなり速いタイムだ」

「問題なのは、他のチームも改善しているということだ。僕らは近づいたし、他のチームよりも改善してはいるんだけどね」

 そんなミルが懸念しているのは、スプリントレースのシミュレーションではドゥカティ勢を相手にするとまだかなりの差をつけられてしまっている点だ。

「10周の連続周回もやったけど、1分58秒台で走ることができた。悪くないよ」

「マルティン(ホルヘ・マルティン/プラマック)やペッコ(フランチェスコ・バニャイヤ/ドゥカティ)のラップタイムを確認したら、彼らは1分58秒台前半〜中盤で走っていた。僕は1分58秒台の後半だ」

「熱いコンディションやなどでのペースには、まだ0.5秒改善すべきところが残っている。ただ改善が必要なのは分かっていたことだ。良いコメントもあったし、カタールではもっと良い何かがあるだろう」