史上最多の24レースが再開される2024年のF1は、3月にバーレーンで開幕する。各チームとドライバーは長い長いシーズンに向けて準備を進めているところだが、その他にも今年は例年と少し異なる点がある。それは開幕2レース(バーレーンGP、サウジアラビアGP)がどちらも土曜決勝となる点だ。

 その理由は、ラマダンの影響だ。ラマダンはイスラム教徒が日中の飲食をはじめとする禁欲をする期間で、2024年は3月10日(日)から始まる。これはサウジアラビアGPが予定されている週の日曜日なのだ。そのため同GPは1日前倒しとなり、3月9日(土)にナイトレースとして開催される。

 ではなぜ、その1週間前に行なわれるバーレーンGPも土曜決勝になるのか? それはレギュレーションが関係してくる。現在のレギュレーションでは、ふたつのグランプリレースの間に少なくとも1週間は空けなければならないと定められており、バーレーンGPを3月3日(日)に開催するとこれに抵触するのだ。そのためバーレーンGPも1日早め、土曜日決勝として実施される。

 つまり開幕2連戦は、いずれもレースウィーク全体が1日前倒し。1時間のフリー走行1回目、2回目は木曜日に実施され、フリー走行3回目と公式予選は金曜に行なわれる。

 ちなみに土曜日に決勝レースが行なわれるのはバーレーンGPとサウジアラビアGPだけではない。11月のラスベガスGPも昨年同様に土曜決勝となっている。

 これはヨーロッパとの時差が大きいことが影響している。ナイトレースとして開催されるラスベガスGP決勝レースは現地時間の22時にスタートするが、仮にこれが日曜開催だった場合、ヨーロッパ時間の月曜朝6時となってしまう。

 月曜朝と言うと、多くの人々が仕事に出かけるために会社に向かう時間。多くのF1ファンを抱えるヨーロッパにおいて、このような時間に放送されることは好ましくない。そのため、レース開催を1日前倒ししているのだ。ちなみに土曜夜22時に開催されるラスベガスGPは日本時間だと日曜の15時となるため、日本人にとってはかなり見やすい時間帯と言える。

 F1で土曜日にレースが開催されるのは、歴史的に見れば何度かあるが、一方でよくあることでもない。歴史上で日曜以外に開催されたF1レースは75回。これまで約1100のレースが開催されたことを考えると、多いのか少ないのか非常に微妙なラインだ。

 ただ、昨年のラスベガスGPよりも前にF1が土曜に決勝レースを行なった例は1985年の南アフリカGPまで遡らなければならない。そう考えると、少なくとも現代ではかなり珍しいケースであると言える。