2月21日から、鈴鹿サーキットでスーパーフォーミュラの公式テストが始まった。初日は終日ウエットコンディションでの走行となったが、午前のセッション序盤からテオ・プルシェール(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)、Juju(TGM Grand Prix)が立て続けにコースオフし、赤旗の原因となった。彼らはいずれも、今季からスーパーフォーミュラに参戦するルーキードライバーだ。

 一方で同じくルーキーの岩佐歩夢(TEAM MUGEN)は、スーパーフォーミュラで初めてのウエット走行ということで慎重にペースを上げていきながらも、最終的にはスピンアウトもなく午前は3番手、午後は2番手と好タイムをマークした。同じく上位につけたチームメイトの野尻智紀と同様に、テスト後に出てくるコメントもポジティブなものであった。

「すごくまとまった1日になった印象です」と語る岩佐。さらにこう続けた。

「序盤こそは自分にとってトリッキーな印象で、最初は慎重にいったのでタイムは出なかったですが、それも正直想定範囲内で、セッションを通してペースを上げられましたし、最終的な順位も良い位置にいたので、かなりポジティブな1日になったと思います」

「F2やF3と違って周りのドライバーさんはかなり経験豊富なので、そこにどれだけ近付けるかという点では大きな差があると思いますが、とにかくクルマとタイヤ……特に(ウエット)タイヤは初めてだったので、どういう特性なのか感じ取ることに注力していました」

「セットアップもエンジニアと共にステップを踏み、最終的に良いレベルに持って来れた感触があるので、全体を通してポジティブでした」

 そんな岩佐に、スーパーフォーミュラのルーキーにとってウエットコンディションでのセッションは具体的にどのような難しさがあるのかと尋ねた。すると岩佐は「なんでしょう……」と一瞬考えた後、SF車両のエンジンレスポンスが一因にあるのではないかと語った。

「最初トリッキーだと感じたのは、スーパーフォーミュラはエンジンレスポンスがかなり良いので、そこでのコントロールです。エンジンレスポンスが良すぎて、コントロールの範囲内に収まらないんですよね」

「1回パワーが来てしまうと、既にリヤが出てしまっている、スリップしてしまうという状況になります。F2のようにある程度パワーラグがあるマシンだと、コントロールの幅も効きますが、スーパーフォーミュラはすごくピーキーなんじゃないかと思いますし、午前セッションのプルシェール選手の赤旗も、おそらくそういう現象だと思います」

 実際プルシェールのスピンも、NIPPOコーナー(旧ダンロップコーナー)の立ち上がりで徐々に舵角を戻し、パワーをかけていくタイミングでコントロールを乱している。またJujuの2回のコースオフ(逆バンク手前とスプーン)も、アクセルを開いたところでリヤが流れてしまったと本人が認めている。

 岩佐の考察の通り、パワーをかけ始めるタイミングでのアクセルコントロールは、一筋縄ではいかないようだ。