スーパーGTは2024年シーズンの開幕を前に、安全性向上を目的としたコーナリングスピード抑制施策を明らかにした。

 昨シーズンは鈴鹿サーキットでの事故で松田次生が、スポーツランドSUGOの事故で山本尚貴が負傷して入院生活を強いられるなど、重大事故が発生したスーパーGT。プロモーターのGTアソシエイションは様々な安全対策に乗り出しているが、そのひとつとして取り組んでいるのがコーナリングスピードの抑制だ。

 GTAは昨年から最高速度やコーナリングスピードの抑制策について協議をしていることを明らかにしていたが、この度GT500クラス、GT300クラスで導入される具体的な施策が明かされた。

 GT500クラスに関しては、コーナリングスピードに直結するダウンフォースを削減するため、車両の最低地上高を変更する。GT500ではスキッドブロックによって最低地上高を規制しているため、そのスキッドブロックの厚さの最小値を引き上げることで、地上高を5mm高くするという。

 一方でGT300クラスでは、各大会ごとの参加条件として示されるBoP(性能調整)とは別の追加重量が車種ごとに決められることになった。これはシーズンを通して設定されるもの。つまりGT300の各車両は、車種ごとの最低重量にこの追加重量とBoP重量、そしてレース結果に応じて課されるサクセスウエイトを合わせた値が車両重量となる。

 GTAによるとこの追加重量は「2022年シーズンまで開幕戦岡山大会で適用していた特別BoPと同様の基準で、各車両の最低重量とエンジンのNA/ターボの差を元に一定の比率で算出されたもの」としている。またコーナリングスピードの抑制策としては空力規制も考えられるが「FIA GT3車両の公認とBoP検討への影響を考慮し継続して検討しており、2024年シーズンスタートにおける対応策として今回の追加重量を搭載することとした」としている。

 このようにGT300では従来のサクセスウエイトやBoP重量に加えての重量追加があるため、安全面での懸念を考慮してサクセスウエイトの上限が100kgから80kgに引き下げられる。それに伴い、1ポイント獲得で3kg増加していたウエイトは、1ポイントあたり2kgとなる。なお第7戦はハーフウエイトとなるため1ポイントあたり1kg、最終戦となる第8戦はノーウエイトだ。

 GT300クラスにおける、車種ごとの追加重量は下記の通りとなっている。

FIA-GT3(最低重量+追加重量)

Honda NSX GT3 2022/1260kg+51kg
BMW M4 GT3/1265kg+51kg
Lamborghini HURACAN GT3 2019/1230kg+37kg
Lamborghini HURACAN GT3 EVO2/1250kg+38kg
Lexus RC F GT3/1300kg+39kg
Mercedes AMG GT3 2020/1285kg+39kg
Nissan GT-R NISMO GT3/1285kg+52kg
Ferrari 296 GT3/1275kg+51kg
Aston Martin Vantage AMR GT3 EVO/1265kg+51kg

GTA-GT300・MC(最低重量+追加重量)

SUBARU BRZ/1200kg+36kg
LEXUS LC500h/1250kg+38kg
TOYOTA SUPRA/1250kg+38kg
TOYOTA GR86/1250kg+38kg
TOYOTA 86 MC/1100kg+33kg