3月2日、カタールのルサイル・インターナショナル・サーキットでWEC(世界耐久選手権)の開幕戦、カタール1812kmレースが行なわれた。300周を超える長丁場のレースを制したのは、ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツの6号車(ケビン・エストレ/アンドレ・ロッテラー/ローレンス・ヴァントール)だった。

 最高峰ハイパーカークラスが発足以来最多となる19台のエントリーを集めるなど、メーカーの参画も増えて盛り上がりを見せているWEC。カタールで行なわれた開幕戦のポールポジションを獲得したのは、ポルシェ・ペンスキーの5号車。事前テストからタイヤのグレイニング(ささくれ摩耗)に苦しんでいたトヨタ勢は7号車が新入りニック・デ・フリーズのアタックで2番手に入ったものの、8号車はタイヤに問題を抱えて11番手。ハイパーポールに進むこともできなかった。

 レース序盤の2時間をリードしたのは、フェラーリ50号車を交わしてトップに立ったプジョー93号車。しかしプジョーのニコ・ミューラーにミスがあり、トップはポルシェ6号車を駆るヴァントールに代わった。

 そこからのポルシェ6号車は、エストレが終盤にLMGT3クラスのレクサスと軽く接触する場面こそあったが、それ以外は大きな問題なく走行。残り数周で、剥がれたゼッケンナンバーを貼り直すためにピットインするという珍事もあったが、無事335周を走り切りトップチェッカーを受けた。

 2位に入ったのはJOTAの12号車で、3位はポルシェ・ペンスキーの5号車。いずれもLMDh車両のポルシェ963を使うチームだ。LMP1時代をはじめWECで数々の実績を残してきたポルシェだが、ハイパーカー時代になって初の勝利を表彰台独占という形で達成した。

 キャデラック2号車、AFコルセのフェラーリ83号車を挟み、トヨタ7号車が6位でフィニッシュ。8号車は9位に終わった。トヨタにとって表彰台を逃すのは、2018年のシルバーストン戦以来6年ぶりとなった。

 なお、レース序盤をリードしたプジョー93号車は終盤まで2番手をキープしていたが、334周目にスローダウン。モーターを使ってスロー走行でチェッカーを受けた。暫定結果では1周遅れの7番手となっていたが、ハイブリッドシステムの作動速度に関する違反とレース後にパルクフェルメに戻らなかったことが考慮され、失格処分となった。

 また、LMGT3クラスを制したのもポルシェだった。優勝したのはマンタイ・レーシングのポルシェ92号車で、2位はハート・オブ・レーシングのアストンマーティン27号車。3位は日本から参戦するD'station Racingのアストンマーティン777号車だった。

 WEC第2戦は4月21日にイモラで開催。6時間レースとして行なわれる。