メルセデスは今年も低調なシーズン幕開けとなり、オーストラリアGPに向けてセットアップの実験を行なうと明かしていた。初日のフリー走行1回目とフリー走行2回目でチームは劇的なセットアップ変更を行なったが、結果としてそれが「裏目に出た」とチーム代表のトト・ウルフは明かした。

 オーストラリアGPでは「大きな一歩」を踏み出せると楽観視して現地入りしたメルセデス陣営。所属ドライバーのルイス・ハミルトンも今季マシンW15は「素晴らしいマシン」であり、過去2年間でチームを苦しめたW13、W14の「邪悪な姉妹」ではないと擁護した。

 しかしメルセデスはFP1でジョージ・ラッセルが3番手、ハミルトンが9番手につけていたが、FP2ではラッセルが6番手、ハミルトンは18番手にまで後退。ウルフ代表はこのふたつのセッションで極端なセットアップ変更を行なったことが原因だと明かした。

「実験的なことはできたが、パフォーマンスを引き出すことはできなかった」

 ウルフ代表はSky Sportsに対してそう語った。

「2回目のセッションでは、ルイス(のマシン)に対して本当に劇的なセットアップ変更を行なった。それがかなり裏目に出てしまった。でも、これがセッションを行なう理由だ」

「一方で(ラッセルは)、少し良くなった。でもパフォーマンスが足らない」

「一発のアタックでは、ラップをまとめ上げることができたなら(タイムは)もう少し良くなると思う。でも全体的に見ると、良いことではない」

 メルセデスは2022年にグラウンドエフェクトカーが復活して以降、マシン開発で後手に回っているものの、回復の手立てはあるとウルフ代表は説明した。

「フラストレーションがないと言ったら、それは真実ではない」とウルフ代表は言う。

「確かに、我々はあらゆる方向から多くのことを試しているが、我々を正しい方向へ導いてくれる特効薬はまだ見つかっていない」

「でもトライし続けなければならない。このマシンのパフォーマンスは以前確認済みだ」

「現行レギュレーションで我々はダメなんだ、とは言いたくない。こういうことを極める上で必要なモノは全て揃っているからね。トライを続けるつもりだ」

 また、メルセデスでトラックサイドエンジニアリングディレクターを務めるアンドリュー・ショブリンは、チームがFP2で苦戦を強いられたものの、高速コーナーでのパフォーマンス向上とバウンシングを抑えるための大規模な調整が功を奏したと考えている。

「FP1は良いセッションだった。(前戦)サウジアラビアの後、高速コーナリング性能を向上させてバウンシングを減らすために行なった変更は、正しい方向への良いステップだったみたいだ。全体的なマシンのフィーリングはとても良かった」

「残念ながら、FP2はそれほど強力ではなかった。ルイスは我々が間違った方向に進んでしまったと感じていた。悔しいことに、マシンをすぐにバラすことができなかったから、セッション中彼はそれで我慢しなければいけなかった」

「ジョージは、午前中と比べてFP2では風が強い状況だとマシンが少しトリッキーになると感じていた。彼のマシンにダメージがなければ、タイムシートでももう少し上位に食い込めていたはずだ。でも全体的に見ると、マシンを改善するために一晩でやらなければいけない課題があるのは明らかだ」