レッドブルはF1日本GPでマシンにアップデートを投入。これにより新たな開口部が出現したことで注目を集めている。

 レッドブルは今季、圧倒的な強さを発揮した昨年のRB19とは見た目上大きく異なるマシンRB20を登場させたことで、開幕前から大きな話題を集めた。

 アグレッシブで極小の開口部しかないサイドポンツーンや、コクピット後方に開いた開口部など、RB19にインスパイアされたライバルたちとは大きく異なる方向に舵を切ったのだ。

 日本GPで投入されたアップデートでは、サイドポンツーン自体に変更はなかった。しかし、上画像に白い矢印で示されているように、ヘイローの付け根下に新たな開口部が設けられているのだ。

 各チームがレース前にFIAに提出するアップグレード申請書類の中で、この開口部の変更は技術的に”サイドポンツーンに取り付けられたプライマリー熱交換器”のためだと説明している。チームはこの冷却性能向上によりエンジンカバーの排熱口を完全に閉鎖し、エアロ効率向上も狙っているようだ。

 レッドブルのチーフエンジニアであるポール・モナハンは、この変更の動機について、開口部を設置する場所を決めるのに多大な労力を費やしたと説明した。

「インレットを作ろうとするとき、圧力があまりかからない場所にそれを設置するのは本当に馬鹿げている」

「つまり、ラジエターの冷却を最も効率的にするために、最も圧力の高いインレットを絞り込んで選ぼうとしているんだ。それが、インレットをリパッケージした理由だ。それが我々に報酬をもたらすのだ」

 チームは常に、冷却性能の強化による空力性能の妥協と戦っているが、モナハンはこの変更が、シーズン序盤戦で見つけた問題に対処するためのものではなく、以前から計画されていたアップデートの一環だと説明した。

「これはプレシーズンテストでマシンを走らせる前から決まっていたものだったんだ」

「だからこれは、わずかなパフォーマンス向上のために計画されていたものだった。問題はフライアウェイのレースで実際にマシンに搭載できるかということだった」

「できると思ったから、いくつかのパーツを作ってオーストラリアに送った。残りはここ(日本)で手に入れたんだ」

フロントブレーキダクトは小型化、フロアも最適化進む

 レッドブルは新たな開口部だけでなく、フロアにも変更を加えている。フロア表面の微調整と、フロアエッジウイングのキャンバー角を増やし、最適化を進めている。

 これらの変更により、ダウンフォースを向上させながら、十分な安定性を維持することができるとチームは期待している。

 モナハンは「ビジュアル的にはかなり印象的なものだが、アップデートの規模という意味では、アップデートを行なうきっかけになるようなものだ」と付け加えている。

 フロア以外にも、レッドブルはフロントのブレーキダクトインレットと、アウトレットダクトのサイズも小さくしている。

 これは鈴鹿サーキットのブレーキエネルギー要求が低いことから可能になったもの。ダクトをテープなどで塞ぐのではなく、より小さなダクトをここで投入した方が効率的だという判断だろう。