キック・ザウバーは今季ここまで無得点だが、中国GPの予選ではバルテリ・ボッタスがQ3進出を果たして10番グリッドを獲得と、入賞を狙えるポジションにつけた。

 ただボッタスは、今季初入賞に向けてライバルであるハースF1の強力な“最高速”が厄介な存在になるかもしれないと考えている。

 スプリントフォーマットでの開催となった今回の中国GP。1回のフリー走行を終えて行なわれたスプリント予選ではボッタスが9番手、チームメイトで今回が母国戦となる周冠宇が10番手とグランプリ初日から一発の速さを見せ、グランプリ2日目のスプリントでは周が9位と、ポイント獲得まであと一歩というところまで迫った。

 決勝に向けた予選では、周がセクター3でのロックアップもありタイムが伸びず16番手でQ1敗退となった一方で、ボッタスはQ3まで勝ち残り10番手と初日からの勢いを引き継いだ。

「週末を上手くスタートできたと思う」

 ボッタスはグランプリ2日目の走行を終えてそう語った。

「1回のフリー走行だけというのは、誰にとっても簡単じゃなかった。でもすぐにリズムを掴むことができて、そこからの組み立てが上手くいった。おそらくマシンもこのコースに合っているんだろう」

「僕の方も、1周目から良いフィーリング、良いリズムが得られて、とてもスムーズにセッションが運んだ。それをベースに組み立てていくことができた」

 入賞圏内の10番手から決勝スタートするボッタスは、最大の難関としてライバル、ハースF1の最高速を挙げた。

 この週末、ハースF1は予選のスピードトラップで上位につけた。スプリントではニコ・ヒュルケンベルグが337.9km/hで20名中10番手と群を抜いて速いというわけではないが、最高速を武器に決勝を戦うハースF1の戦法は今季これまでの4戦でも見られてきたことだ。

 またキック・ザウバー勢はスプリントのスピードトラップで16〜17番手というポジション。ボッタスとしては、9番手スタートのヒュルケンベルグが直接のライバルとなるが、スプリントで見られたヒュルケンベルグとの5km/h近いスピード差に彼は苦しめられるかもしれない。

 ポイント獲得へ向けた最大の難関をボッタスに尋ねると、彼は「ハースのトップスピードだね(笑)」と答え、次のように説明した。

「スプリントではケビン(マグヌッセン/ハース)の後ろで詰まってしまった。前戦でも、僕はレースの大半で彼の後ろで詰まってしまったから、彼らをレーシングラインから追いやる必要がある。彼らはトップスピードでかなり優位に立っているからね」

 またキック・ザウバーは今季、ピットストップでの作業ミスによって入賞のチャンスを逃すレースが続いている。上位5チームと下位5チームのパフォーマンスに大きな開きがある今年、中団グループではピットでのタイムロスが明暗を分けることもあり、RBやハースが少ないチャンスをモノにしてポイントを積み重ねる一方で、キック・ザウバーは未だポイントを獲得できていない。

 ピットストップ問題の完全な解決にはまだ時間がかかるものの、キック・ザウバーは中国GPにも改善策を持ち込んでおり、ボッタスは状況が改善されたと語った。

「ピットストップも難関だね」とボッタスは続けた。

「僕らは懸命に取り組んできたから、今はより良い状況にあると信じているよ」