F1では2025年シーズン以降の契約を巡ったストーブリーグの動きが早くも活発になっているが、その中で注目されているシートのひとつが、レッドブルでマックス・フェルスタッペンのチームメイトとなる1席だ。

 レッドブルは、2021年にフェルスタッペンとセルジオ・ペレスのコンビとなって今年で4年目である。フェルスタッペンは2021年からドライバーズタイトルを3連覇しており、今季も序盤戦の圧倒的な戦いぶりから4連覇が有力視されている。その一方でペレスは、昨季フェルスタッペンが連勝を続ける中で安定感を欠く時期もあったため、シート喪失の可能性も取り沙汰されていたが、レッドブルと契約延長して今に至る。

 そして今季序盤戦のペレスは安定したパフォーマンスを見せている。開幕戦バーレーンGP、第2戦サウジアラビアGPで共に2位に入ってフェルスタッペンと共にワンツーフィニッシュを記録すると、第3戦オーストラリアGPでは5位に終わるも、続く第4戦日本GPでは再びフェルスタッペン、ペレスのワンツー。第5戦中国GPでもレッドブルの2台がフロントロウからレースをスタートさせる。

 ここまでレッドブルのナンバー2として高い水準のパフォーマンスを見せているペレス。クリスチャン・ホーナー代表はペレスの一貫性をシーズン終盤まで確かめるため、来季のドライバーラインアップが決定されるのはもっと先になるだろうとしているが、レッドブルのモータースポーツアドバイザーであるヘルムート・マルコはペレスの働きぶりを称賛している。

 中国GPの予選後、マルコはレッドブル系列のTV局『ServusTV』で次のように答えた。

「チームが素晴らしい仕事をして、さらなる進化を遂げた週末だ。少ないプラクティセッションを効果的に使うことができたと言えるが、もちろんマックスが素晴らしいギャップを築き上げ、彼がひとつ上のクラスにいることも証明された」

「しかしチェコが2位でフィニッシュしたという事実も喜ばしいことであり、それは彼が過去最強のシーズンを過ごしていることを証明している。これは当然将来においても重要だ」

 そして来季のレッドブルのシートについてマルコは、現状様々な面でペレスが優勢な状態だと語った。
「当然誰もがチームにベストな人員を配置したいものだが、チェコが見せているパフォーマンスは重要な要素と言える」

「さらに、ドライバーふたりの調和も取れていて関係も良く、セットアップも比較的似ているので、データが比較しやすいという点でも技術的にもやりやすい状態だ。したがって現時点ではチェコが優勢なものばかりだ」

 またマルコはレースウィークでの印象的なエピソードとして、ペレスのレースエンジニアであるヒュー・バードが、ペレスに対してフェルスタッペンのことを気にしないように仕向けていたことを挙げた。
「我々は予選中に(セットアップに)変更を加えた。その中で特筆すべきはヒューの話だ」

「ペレスは『マックスのフロントウイングはどうなっている?』と尋ねたのだが、彼は『マックスがどうとか関係なく、君は何を求めているんだ?』と返した。すると少しの間沈黙があったが、(ペレスは)それを受け入れて、フロントエンド(のグリップ)が必要なことを伝えて、ウイングを変えることにしたんだ」