フランスの首都パリで開催されている2024年夏季オリンピック。連日熱戦が繰り広げられ、日本の選手たちも連日メダルを獲得するなど、盛り上がりを見せている。

 しかしオリンピック競技にモータースポーツは含まれていない。1900年、今回と同じパリで行なわれた第2回大会でモータースポーツが行なわれた記録が残っているが、これが正式競技として行なわれたのか、あるいは参考競技だったのか、判断が分かれる。しかもメダルを獲得したドライバーたちの名前も、正式には分かっていない……そんな状態なのだ。

 モータースポーツをオリンピック競技化しようという動きは、以前からある。例えば元F1ドライバーのフェリペ・マッサは、カートでのレースをオリンピックの種目化しようと、働きかけを行なってきている。また、2006年のトリノ冬季五輪の開会式では、ルカ・バドエルがドライブしたフェラーリのF1マシンが走行を披露したという伝説的なシーンもある。

 では現役のF1ドライバーたちは、オリンピックについてどう思っているのだろうか?

 今回のパリ五輪の聖火ランナーも務めたシャルル・ルクレールは、簡単なことではないとしながらも、国を代表して戦ってみたいと語った。

「オリンピックの聖火を運ぶことができたのは、僕にとってはとても名誉なことだった」

 そうルクレールは語った。

「母国モナコで聖火を運べるなんて、間違いなくとても特別な瞬間だった」

「オリンピックでモータースポーツが行なわれれば、素晴らしい。しかし、他のスポーツよりもオリンピック競技として整理するのは難しいと思う。F1では、全員が異なるメーカーの異なるマシンで走っているからね。そして全員が同じマシンに乗れるようにするならば、どういうルートを通るのか、ダウンフォースはどうするのか、馬力やその他のことはどうするのか、そういうことを選択する必要がある。でもそれは間違いなく可能だ」

 ルクレールは、”モナコ代表”として戦う将来を期待している。

「僕はモナコ代表になりたい。モナコ出身であることを、とても誇りに思っているし、モナコ人はすごく少ない。そしてこんなに小さいけれど、こんなに美しい国を代表できるなんて気分がいいね」

「でも近いうちにそれが実現する計画があるかどうか、それは分からない」

 一方でレッドブルのマックス・フェルスタッペンは「オリンピックは自分に向いていない」と語る。

「いや、僕には向いていないね」

 そうフェルスタッペンは言う。

「クルマに頼る部分が大きすぎる。オリンピックみたいな環境で育ってきたわけじゃないし、正直言って僕には無理だと思う。できる気がしないよ」

「僕らはオリンピックの舞台にふさわしいとは思わない。でも、それはそれでいいんだ。僕らには独自のチャンピオンシップがあって、それはとても好評だと思う。それに、テレビでオリンピックを観るのを、僕は楽しんでいるんだ」