キャデラック参戦で浮上する“分配金減っちゃう”問題。既存F1チームは900億円近い補償金を求める「正しい提案を」
F1の賞金などについてまとめられたコンコルド協定では、新規参入チームが現れた際の分配額の目減りを防止するため、各チームに支払われる「アンチ・ダイリューション・フィー」についても規定されている。現在の協定ではこの額が2億ドル(約300億円)となっているが、現協定の効力は2025年で失効する。
2026年に向けての新たな金額はまだ正式に合意されていないが、チーム側は現行の協定が結ばれて以降F1が急速に成長していることを理由に、3倍の6億ドルへの引き上げを望んでいた。
ボウルズは以前、アンドレッティがキャデラック(ゼネラル・モーターズ=GM)と提携してのF1参入計画を表明した際に、ウイリアムズにとって負担になるとの理由で参入に反対の姿勢をとっていたが、GMとキャデラックの参戦自体は一貫して賛成していたと主張。加えて、今後はF1の商業圏を司るFOMが今後の経済的影響に対処できるかどうかにかかっていると語った。
「GMのような大手のOEM(完成車メーカー)企業が加わることは、まさに成長の証であり、F1がどこへ向かっているのかを示すものだと思う」
「現時点ではダイリューションフィーについて具体的な金額は決まっていない。それは2026年のコンコルド協定の一部で、まだ承認されていない」
「私が一貫して(問題として)主張してきたのは、既存チームに経済的損失があるということだ。我々が今すべきことはこのスポーツを十分に成長させることであり、FOMはすべての人にとって良い形にするためにそれらのことを認識する必要がある」
「あとは彼らの正しい提案次第だ」
RBのローレン・メキーズ代表もボウルズに同意する。GMという著名なメーカーの参戦は“巨人同士の戦い”という様相をさらに強くするものだとしつつ、ゆくゆくはこういった議論が瑣末な事柄として扱われることを期待しているという。
「F1にとって素晴らしい兆候だ。ウイリアムズと我々(レッドブルとRB)を除けば、ほぼ全てのチームが自動車メーカーと結びついている。ハースですら今はメーカーと繋がりを持っている。これはF1が巨人同士の戦いという方向に向かっていることを示す兆候でもある」
「財政面での詳細についてはまだ議論中であり、F1が次のレベルに進むための全体像の中で些細な話題となることを願っている」
またキャデラックは現在FIAの統治下にないため、新レギュレーションが導入される2026年に向けて優位になるという懸念はあるかという問いに対してボウルズは、空力のレギュレーションの全容が決まっていない以上、チームとして多くの開発ができる可能性は低いとした。
この問いについてアストンマーティンのマイク・クラック代表は、仮に先行的に開発をすることで有利になることがあったとしても、それはゼロからチームを作り上げるために必要な時間や投資によって相殺されるだろうと語った。
「レギュレーションもまったく異なる2026年に向けてチームを立ち上げるのは、途方もない仕事だと思う」とクラックは言う。
「いわゆる“マイナス12(ヵ月)”までの期間はガバナンスもなく、その期間に誰が何をしようか自由だ。誰もそれを規制する手段がない。しかし(2025年の)1月からは、全てを整えてマシンを作るのに12ヵ月しかないのだ。それは非常に大きな課題だと思うし、仮に少し優位な期間があったとしても、すぐに均衡がとれると思う」


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