2月26日(水)から2月28日(金)にかけて、ルサイル・インターナショナル・サーキットで開催されたフォーミュラ・リージョナル・中東選手権(FRMEC)の第5ラウンドでは、トヨタ育成の中村仁(R-ace GP)が表彰台を獲得した。

 世界耐久選手権(WEC)カタール1812kmのサポートレースとして開催されたFRMEC最終ラウンド。シリーズとしてもカタールでの開催は今回が初であり、フォーミュラリージョナルでの経験が豊富なチーム、ドライバーにとっても未知数の要素が多かった。

 各ラウンド3レース、各レース30分の計時制で開催されたFRMEC。アブダビのヤス・マリーナ・サーキットで開催された第3ラウンドまでに3勝を含む8回の表彰台を獲得していたARTグランプリのエヴァン・ジルテールは、ルサイルでの最終ラウンドでも速さは健在。予選1では早速ポールポジションを獲得した。

 ただ、レース1でジルテールはタイヤのデグラデーション(性能劣化)に苦しめられ、3番手フィニッシュ。昨年はFIA F3で勝利を挙げたニキータ・べドリン(サンテロック・レーシング)がトップチェッカーを受け、マクラーレン育成のウーゴ・ウゴチュク(R-ace GP)がそれに続いた。

 ジルテールはそれに加えて、ここまで計4勝でタイトルを争ったムンバイ・ファルコン・レーシングのフレディ・スレイターとの接触によりペナルティで6位に降格。これにより、9番手から4番手まで追い上げのレースを見せた中村が繰り上げで3位表彰台獲得となった。

 その他の日本人ドライバーは、フォーミュラ・リージョナル・ヨーロッパ選手権(FRECA)などで経験を積んだARTグランプリのリー海夏澄が5位、チームメイトでホンダ育成の加藤大翔が7位、イタリアF4やユーロ4で腕を磨きピナクル・モータースポーツからシリーズに途中参戦を果たした山越陽悠が10位と4名全員がポイントを獲得した。

 レース2はレース1の上位10名がリバースグリッドとなるため、山越がポールポジションからのスタートを活かして序盤は集団をリードしていたものの、残り6分というところで失速。マシントラブルによりピットインを余儀なくされた。

 レース2ではレッドブル育成のエルネスト・リヴェラ(ピナクル・モータースポーツ)がトップチェッカーを受けたものの、接触によるペナルティで2位降格。エンツォ・デリニ(R-ace GP)が勝利を飾った。

 ジルテールはこのレース2で4位入賞を果たし、タイトルを争うスレイターが12位となったことで、最終レースを前に今季のFRMECドライバーズタイトルを確定させた。なお、レース2では加藤がルーキーでは最上位となる6位、リーが8位、中村が21位となった。

 レース3に向けた予選2ではウゴチュクがポールポジションを獲得したが、レースでは最初の数周でムンバイ・ファルコン・レーシングのジャック・ビートンが首位に浮上。ウゴチュク以下の追撃を交わし切り、シリーズ初勝利を掴んだ。

 3位表彰台はレース1勝者のべドリンだ。リーが5位、中村と加藤はペナルティもありそれぞれ10位と13位だった。

 最終的なドライバーズランキングトップ3は、ジルテール、スレイター、ウゴチュク。日本人最上位はリーのランキング8位。中村がランキング10位、加藤が12位、山越が16位となった。

 4名の日本人ドライバーは、5月にイタリアのミサノで開幕するフォーミュラ・リージョナル・ヨーロッパ選手権 by アルピーヌ(FRECA)にも参戦予定だ。

 なお、FRMECのサポートシリーズであるF4中東選手権ではエマヌエル・オリヴィエリ(R-ace GP)がチャンピオンを獲得。チームメイトでメルセデス育成のアレックス・パウエルがランキング2位、日本とスロバキアのハーフである中村紀庵ベルタがランキング3位に入った。鈴木悠太(ピナクル・モータースポーツ/AKCEL GP)はランキング22位となった。