2021年F1第2戦エミリア・ロマーニャGPの決勝レースがイタリアのイモラ・サーキットで行なわれた。荒れ模様となった63周のレースを制したのはマックス・フェルスタッペンで、レッドブル・ホンダが開幕2戦目でシーズン初勝利を挙げた。

 ルイス・ハミルトン(メルセデス)とフェルスタッペンが激闘を繰り広げた開幕戦から3週間。昨年に続きイモラで開催されることとなったエミリア・ロマーニャGPを迎えた。予選でポールポジションを獲得したのはハミルトンだったが、セルジオ・ペレスとフェルスタッペンのレッドブル勢が僅差の2番手、3番手につけ、“ハミルトン包囲網”を形成した。アルファタウリ・ホンダの角田裕毅はQ1でクラッシュしてしまい、最後尾からのスタートとなった。

 そして決勝スタートを前にして、サーキット周辺は強い雨に見舞われた。しかしコース前半部分と後半部分では路面の濡れ具合にかなりの差があり、各車のタイヤ選択が注目となったが、上位陣では5番グリッドのピエール・ガスリー(アルファタウリ)と9番グリッドのエステバン・オコン(アルピーヌ)がフルウエットタイヤを選択した以外は、インターミディエイトタイヤを選択した。

 ウエット路面でスタートしたレースは、ニコラス・ラティフィ(ウイリアムズ)とニキータ・マゼピン(ハース)の接触により1周目からセーフティカーが出動した。スタートでトップに浮上したフェルスタッペンはリスタート後も首位をキープすると、それをハミルトンが4〜5秒差で追う展開に。両者がファステストラップを更新し合いながら、3番手のシャルル・ルクレール(フェラーリ)以下を突き離していった。

 時間が経過すると共に路面は徐々に乾いていったが、25周頃からレースは大きな局面に突入する。セバスチャン・ベッテル(アストンマーチン)や角田がドライタイヤに交換したのを皮切りに、各車続々とピットイン。ハミルトンに迫られつつあったフェルスタッペンも先手を取ってドライに交換し、その1周後に入ったハミルトンの逆転を阻止した。

 そして31周目、フェルスタッペンを追うハミルトンはターン7でバックマーカーを処理する際に濡れたラインを走ってしまい、曲がりきれずにコースオフ。ウォールにヒットしてダメージを負っただけでなく、しばらく立ち往生して大きくタイムをロスした。そして直後には9番手を争っていたバルテリ・ボッタス(メルセデス)とジョージ・ラッセル(ウイリアムズ)がタンブレロ手前で接触し、高速でクラッシュ。両者無事だったものの、激昂したラッセルはコクピットに収まるボッタスを叩き、ボッタスは過激なジェスチャーで応戦するというシーンが見られた。

 この2台のマシンとその破片を回収するために、レースは34周で赤旗中断に。この時点でのトップ3はフェルスタッペン、ルクレール、ランド・ノリス(マクラーレン)となり、ハミルトンは角田のひとつ前9番手まで転落した。ハミルトンはこの段階で周回遅れとなっていたが、赤旗に助けられる形となり先頭と同一周回に返り咲くことができた。

 30分前後の中断を挟んでレースは再開され、フェルスタッペンはリスタート直前にマシンをスライドさせてあわやスピンという状態になったが何とか持ち直し、トップをキープしたまま逃げの態勢に入った。

 フェルスタッペンはドライ路面となったレース後半を安定したペースで走りきり、2位以下を22秒引き離して危なげなくトップチェッカー。開幕2戦目にして、レッドブル・ホンダを今季初勝利に導いた。ミスによって順位を落としていたハミルトンは赤旗中断にも助けられ、残り4周で2番手に浮上し、そのまま2位でフィニッシュしてダメージを最小限に抑えた。さらにファステストラップも記録し、1ポイント差でランキング首位をキープした。3位はノリスで、今季初表彰台となった。

 4位、5位にはルクレール、カルロス・サインツJr.のフェラーリ勢が入った。フェラーリが2台トップ5に入るのは同じく雨絡みとなった昨年のトルコGP以来だ。6位はダニエル・リカルド(マクラーレン)、7位はランス・ストロール(アストンマーチン)だった。

 5番手スタートだったガスリーはウエットタイヤでスタートする戦略が大失敗して一時最後尾付近まで落ちたものの、最終的にはポイント圏内までリカバリーし、8位でフィニッシュした。以下キミ・ライコネン(アルファロメオ)、オコンまでが入賞となった。

 初のフロントロウからスタートしたペレスだったが、赤旗再開後にターン6で単独スピンを喫してしまい、12位に終わった。同じく角田も再開直後にターン3でスピン。その後はトラックリミット違反で5秒のタイムペナルティを受けるなど散々な展開となってしまい、13位でレースを終えた。