左から北村匠海、小栗旬 撮影/廣瀬靖士

 出会いは小栗旬(34)の主演映画『TAJOMARU』(2009年)。小栗の役の幼少期を演じたのが、当時、小学5年生の子役・北村匠海(19)だった。その後、小栗が監督を務めた映画『シュアリー・サムデイ』(2010年)に北村を起用し、さらにドラマ『信長協奏曲』(2016年)で再会――。

 何度も縁を紡いできた2人が、公開中の映画『君の膵臓をたべたい』で過去と現在の“僕”を演じている。きっとこの先も、2人の縁が途切れることはないだろう。

小栗「匠海のことは、匠海が小学生のころから見ているけど顔が全然変わらないね」

北村「(少しはにかみながら)はい、あんまり変わらないかもしれないです。『信長協奏曲』で座長として現場を引っ張っていく小栗さんを見て、“僕もいつかこうなりたい”って。その小栗さんと、今回このような形(映画初主演)でご一緒できたのは本当にうれしかったです!」

小栗「俺からしたら、親戚の子どもを見ているような感覚に近いかな。匠海には、うまく成長していってほしい。

 子役出身の子は、10代後半から20代前半くらいにかけて結構大きな変化をする子が多いでしょ? でも、今のところ匠海はほぼ変わってない。“うわ〜、大きくなったな”って思うくらい(笑)」

北村「今でも『シュアリー・サムデイ』のオーディションで、小栗さんの前に立って“北村匠海です”って挨拶したときのことを覚えてます。“小栗旬さんが目の前にいる!”って、ドキドキした気持ち」

子役オーディションで「匠海はズバ抜けてましたね」

 子役オーディションを受けた人数は、相当多かったと当時のことを教えてくれた小栗。北村の決め手を聞くと、

小栗「目を引く子だなって印象で、匠海はズバ抜けてましたね。スタッフと自分の間でも満場一致で。役者としてだけじゃなく、そういう形でも会っているから、余計に気持ちがあるというか」

北村「小栗さん、そのときはボウズにされていたような記憶があります」

小栗「そうだったね(笑)。大河の『天地人』の役づくりで髪を切った後だった」

北村「そのときと今の小栗さんでは印象がまったく違いますし、監督としての姿を間近で見てから、ずっと憧れていました。僕も演じる側だけじゃなく、作る側もやってみたいなと思ったきっかけです。当時の小栗さんは何歳でしたか?」

小栗「26か、27歳くらいだったと思う」

北村「僕も、それくらいの年齢になったら監督をやってみたいと思っているんです。今回の映画でも、監督にいろいろ教えていただいたり」

小栗「好きなことはやったらいいと思うよ。匠海たちの世代は僕たちより圧倒的に情報量が多い中で生きてきているし、確実にいろんなことを知ってる。僕たちのころは、好きなものがある人間同士が集まって、みんなで新しい情報を更新していく感じだったけど、今はそういうことをしなくても、ひとりでいくらでも情報が手に入るでしょ」

北村「そうですね。それぞれ自分の好きなものがあって、こだわりがあって……」

小栗「話を聞いてると、そんな感じがする。こだわりが強い。それが合っていようと間違っていようと、その世代のときは全然かまわなくていいだろうし」