島内宏明が面白い。ファンやチームメイトは「知ってるよ」と言うだろうけれど、今季はますます面白いのだから、改めて言いたい。

「面白い」には、楽しさや笑いを誘う面白さ、英語で言う「interesting」にあたる興味や関心を引く面白さがあるけれど、どれも当てはまるのだ。

選手として「面白い」のは言うまでもない。走攻守に秀でた外野手である。ともあれ夏本番を迎え、7月はここまでの12試合で打率.378(!)。

パンチ力のある打撃もウリで、今月はホームランが出ていないものの既に8本を数え、キャリア初の2桁本塁打まであと2本に迫っている。

シーズン前に「2桁本塁打」を目標に掲げたが、チーム打撃に徹しているのだろう。

島内は現在、オールスターにも選ばれた茂木栄五郎(出場は辞退)がケガで離脱中、1番を担う。チームのため、コンパクトに当てて粘る器用さも光る。

粘りが効いた劇的場面は21日のバファローズ戦。3-3の同点で迎えた延長10回2死2塁でフルカウントからの9球目、バファローズの守護神・平野佳寿のフォークをライト前に運んでサヨナラ打を決めた。

島内はチームメイトからバシャバシャと水を掛けられ、歓喜の名シーンの立役者となった。

◆お立ち台でさらりと「面白い」話を激白

この日のヒーローは、もちろん島内だった。お立ち台でさりげなく出てきた名前は、田中和基。

4つも年下のルーキーだが、今季は島内が囲み取材を受けていると、田中がニヤニヤ笑いながら通り過ぎたりと、見るからに上下関係がよくわからないことになっている。

「後輩の田中からメンタルの強さを習っていて、それを今日、最後に発揮できてよかったです」。

精神年齢の成熟度やメンタルの強さに、年齢は関係ない。けれども、一般的に上下関係は年齢順(年功序列ではない)とされる野球界で、選手がこんな風に公言することは珍しい。